第8話:救世主?
喫茶福井を拠点にして暫くしたとある日、加藤は1人の人物を喫茶店に呼び寄せていた。
──カランコロン~
「あ、山口さん、いらっしゃい」
「え、えっと……加藤君、いつの間に転職したの? まさかの喫茶店開業?」
「あ、いや……ここのママさん、自分のお客さんなんですけど、ちょっと今日用事で出かけるから代わりに店番してって頼まれて……」
「www それにしては何か板に付いてるじゃん、その恰好」
「あ、いや……実は奥に事務所貸して貰ってて、ちょくちょく店の手伝いする様になっちゃったんですよ……」
「www 相変わらず面白そうな事してるね~、加藤君。事務所って、何かやってるの?」
「あ、いや……ちょ~っと会社に居場所なくなっちゃって。取りあえず事務作業はここで出来るだけやろうかなって……」
「え~っと……何かあった?」
「実は────」
「……そっか。それは大変だったね。……じゃ、仕事終わったら、遊園地行こっか」
「──?! え、えっと……意味分からないんですが……この流れで何故遊園地に──」
「だって、寂しいでしょ? だったら、気晴らししなくちゃ、ね」
「い、いや……気持ちだけ──」
「遠慮しないで! お姉さんが慰めてあげるから♡ じゃ、18時にここで待ち合わせね~」
「ちょ、ちょっと──」
これ以後、暫くの間、週2ペースで山口と日夜問わず出歩く様になった。
繰り返しになるが、加藤と山口が付き合うというストーリーは当然の事ではあるが存在しないので悪しからず。
……こんな意味不明な行動ですら、結果的に加藤は大きな成果に結びつける事となる。(それはもう少し先の話になるのだが)
※山口については以下を参照
挿話
この話は掲載しようかどうか迷いましたが、取りあえず掲載。
喫茶福井を拠点にして最初の来訪者がこの山口でした。
営業所ではマルチの件以後、殆ど人付き合いはありませんでしたが、外部ではこの山口を始め、何人か交流してましたね。(後に、営業所内でも何人か交流を持つ事になるが、もう少し先の話です)
ま、なんで他営業所の人と交流をしていたか?というと・・・当時は単純に寂しかったんですよ笑
営業所で一切居場所がなくなったが為、ホント孤独感が半端なく・・・今思えば、当時の自分はかなり弱かったのかな~っと。
・・・恐らく山口以外の交流は略すると思いますが、この「全く意味不明な交流」が、大きな成果になっていきます。・・・ちょ~っと悲しい成果の形ですが、ね。(これだけで、優績者と言われる人の年責分は優に取れたくらい。恐らく物語のどこかで書き足します)
次回以後、微妙に作風は変わる「かも」しれませんが、ご了承下さいませ。そこそこぶっ飛んだ内容になっていきます。
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