たくみたくみの闘病体験記の闘病体験記

精巣上体炎(副睾丸炎)

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精巣上体炎(副睾丸炎)

取りあえずこれがどんな病気か?というと、睾丸の表面の皮の部分が腫れてしまうよ、というもの。女性の方はピンと来ないかもしれないですが、男性の方なら「ぅわ……」と想像するに難しくないでしょう。えぇ、冗談抜きに地獄の苦しみです。

結論から書くと自分の場合は抗生物質投与やら内服なんぞ通り超えて一気に切開、という中々にきっつい治療となりました。ざっくり調べると「かなり重度な症状」だった様で。。。

以下、それまでに至る流れを書いていきます。

初日~軽い違和感?~

最初は「ん? ちょっと痛い?」というレベルに過ぎませんでした。座り仕事の宿命とも言える「痔」はしょっちゅう、会陰部分の腫れもそこそこ経験している自分からすれば「ま、この程度よくある事だよね」とスルーしていました。

通常は数日もすれば症状が落ち着く、症状が悪化してもリンデロンあたり塗っておけばどうにかなるのですが……今回はレベルが違いました。

2日目~歩く事で激痛が~

翌日、一気に症状が進行……触ると痛いのは当然の事、ちょっと歩くだけで激痛が。普通の人であればここで「あ、やべ……病院行かなきゃ」となるでしょうが、その症状を自覚した時は土曜日の午後であった点、それに過去色々経験している事もあり、「ま、リンデロン塗って冷やしておけば症状も収まるであろう」とまだ楽観視していました。

ちなみにこの時の痛みを例えるならば、「足の小指をぶつけた」というものの睾丸バージョンという感じ。

3日目~トイレに行くのも困難なレベルに~

3日目、前夜リンデロン塗ったしアイスノンで冷やした、更にはロキソニンも2錠程飲んだのが功を奏したのか、ちょ~っと症状が改善した気がしたんですな。これなら行ける……と妻の買い物に付き合ってしまったのがダメだったのか、自宅に戻ってから症状は更に悪化。軽く動かすだけで激痛、ついには普通に座っているのも厳しいレベルに。

ここまで来ると、一つ一つの動作だけで異様に体力を消耗します。なるべく痛みを感じない様にと異様に不自然な体制で立ち上がったり、一歩歩くだけでも全身に無駄に力入ったり、、、横になる際もなるべく振動が起きない様にゆ~っくり膝をついてゆ~っくり足を伸ばして何とか寝る、、、起き上がる時も同様etc…

ちょっとでも足を動かしたら激痛、ろくに寝返りどころか足もろくに伸ばせず……この時ですら「今回は場所が悪いな~、ちょっと今回は苦労するかもな。ま、今日が峠だろう」な~んて思ってました。

夜、布団の中で自分の症状を調べ「副睾丸炎か。あ、これは切開しないで抗生物質内服か点滴でいいんだ」という事を知り、ちょっと安堵していたのを記憶しています。

4日目~気合で泌尿器科→速攻救急車~

4日目の朝、激痛は相変わらず。それでもまだ何とかなると思ってました。が、トイレに行こうとして立ち上がった瞬間、今までとはレベルが違う激痛が……トイレまでの短い距離を壁に寄りかかりながら何とか行けるレベル……通常なら10秒足らずの移動距離を実に10分もの時間をかけてやっと……

でもって、1時間ちょい後、同じ様にトイレに行く際にはその倍の時間を要する程にまで悪化……このまま悪化していったら夕方には1人で外出するのは到底不可能になると判断、ここで病院に行く決心をしました。

ここまで症状悪化すると、当たり前の作業がホントキツイんです。例えばズボン1つ履くだけでも右足を少しでも上げるだけで激痛が走るので一苦労。靴下を履く、これは断念しました。服を着替える……タンスまで行くのもキツイので寝着のまま。地上への階段を壁に寄りかかりながら何とか下の駐車場に到着、いざ車でGO! という瞬間、アクセルを踏む動作すら激痛が走って出来ず……運転を断念。タクシーで病院に行く事になりました。

で、病院での受付時……問診票を書いているだけで脂汗ドバドバ、意識を保つのがやっと、というレベル。ここから記憶が少々曖昧なのですが、ベッドに寝かされ意識朦朧の中、診察待ちをしていたら先生登場。診察する事なく「紹介状書いたから、今呼んだ救急車に乗って即総合病院に行けや」となって、速攻で総合病院にいく事に。

救急センターでの壮絶な処方

この時点で嫌な予感がありました。

(あれ? 抗生物質の投与でOKじゃないの? これ、もしかして切開の流れ……? この激痛の走る睾丸部分を……?)

皆さん、傷が膿んだ等の経験をした事あるでしょうか? ある方はそれがどの部位であれヤバイ痛みというのは分かりますよね。そこに消毒~というだけで、経験ある人ならば「二度と嫌だ」とトラウマになる程の痛みです。

過去、会陰部分(睾丸の付け根と肛門の間あたり)の切開を経験したことのある自分にとって、切開だけは絶対避けたい事でした。想像したら分かるかもですが、男性にとって一番の急所といえる睾丸部分にメスを入れる……地獄ですぜ。しかも膿んだ場所へとなると、、、麻酔は殆ど効かないですし。。

さて、救急治療室に着いた後、寝たまま尿採取をされた後に心電図・血圧を測る装置を付けられたところで泌尿器科の先生が登場。患部をパパっと見ておもむろに患部を掴み絶叫する自分を診て「あ、これヤバイヤツかもしれん。最悪緊急手術になるかもだから、大至急で造影剤入れてCT検査、早く!」と何とも不安になるお言葉を。。。

(え? 緊急手術? 一体何を──)

と思っていた矢先、先生より「結果次第では睾丸摘出になるかもだから、覚悟して。あ、命に別状はないからそれは安心して☆彡」と、中々に軽いノリでウインクしながらこんな事を言う先生……普通の状態であれば不安でしょうがなかったでしょうが、意識を保つのも一苦労という激痛渦にいた自分は「最悪命に別状があっても構わんから、早くこの激痛から解放してくれ……」という心境でした。

で、造影剤投入、睾丸部分のCT検査を経て、泌尿器科の先生が再び登場。

「あ、睾丸部分まで膿広がってなかったから、ちょちょっと切開だけでOKよ。じゃ、チャチャっとやってしまおうか!」

という一言と共に、男の看護師数人に身体を抑えられ、有無を言わさずM字開脚状態に。

(……え? 手術室でやらない……? こ、ここで……? 全身麻酔しない……? マ、マジで……?)

手術の準備はしていたものの、切開への痛みの心の準備が全くできていなかった自分は恐ろしく動揺、「い、痛いですよね……」と聞くと「ま……痛いだろうね」と何の気休めも言ってくれないこの先生、手際よく既に麻酔注射に手をかけている。

「ちょ、ちょっと待って下さい! ここでやるんです? 処方室──」

「上(処方室)でやろうがここでやろうが同じだし、チャチャっと行こう! な~に、10分もすれば終わるから。目でも瞑ってて、何なら寝ても構わないから」

「ちょ、ちょっと心の準備させ──」

──ブスッ……

少し触れるだけでも激痛が走る患部に、有無を言わさず麻酔注射をドン! と。……この痛みといったらもう、、、熱痛いという感覚でしょうか、独特のヤバイ激痛なんです、これが。時間にして10秒くらいかな? この世のものとは思えない痛みを絶叫しながら耐えたのもつかの間、今度はメスが。

メスに関しては麻酔の効果もあって痛みもなく、じわ~っと熱いものが患部から出ているな~という感じで「あ、これで終わるなら案外ラクだな」なんて思っていたら、患部を膿を絞り出す為にギューっと……えぇ、麻酔は一体何だったんだ、という程の激痛でしたよ……叫びまくりましたよ……よく痛みで意識が飛ぶとかありますが、そんな事は一切なく、、、「俺、何か悪い事したっけ?」等と空想する余裕も一切なく、ただただ最上級の痛みを耐えるだけの時間でした。

「傷口に塩を塗る」の上位版(?)が「傷口をほじくり返す」、それを男の一番の急所ですからね。。。

時間にすれば10分少々という短い処置ですが、正直これ以上に激痛を伴う治療を自分は知りません。冗談抜きにこれ、全身麻酔してやってくれればいいのに、と本気で思います。

でもって、地獄の様な処置終了後、抗生剤を点滴してその日は解放。

が、地獄はこれで終わりではありませんでした。

消毒作業

毎朝8:30、泌尿器科の処方室のベッドの上に寝かされ、いつもの地獄の処方が。そう、治療後の患部の消毒作業ですね。膿の痛みはなくなったものの、その後数日は傷口を塞ぐ事なく消毒作業を繰り返すんですな。これがまた、中々にヘビーな痛みなんです。時間にすれば5分少々に過ぎないですが、傷口にガーゼを詰め込んで処置が終了する頃にはホント、全身ぐったり状態です。

「あ、もっと力抜いてリラックスして下さ~い。ゆ~っくり息吸って~」

マニュアルの様に軽い口調でこんな事を言う看護師、そして地獄の消毒作業を手加減ナシにし続ける先生に軽く殺意を抱いたものです。

でもって、抗生物質の点滴をして家に帰った後は、下手な肉体労働を1日終えた以上の疲労感でぐったり、、、夕方まではロクに機能しません。

ま、それでも切開前と比べて痛みはかな~り減ったので、結果的に切開して良かったのかな~っと。

まとめ?

場所が場所だけに人によっては「何いかがわしい事してるんだよ!」な~んて言う人もいるこの症状、普通に座り仕事やってる人にとっては案外あり得る症状かな、と(基本、原因不明)。痔も含め、何か恥ずかしい症状と見られがち、そこらの疾患と比べて楽観的に見られがちな症状ですが、びっくりするくらい大変な症状なんだよ、という事、1人でも多くの人に知って貰えたら。。

先生に予防策を聞いたところ、「ぶっちゃけ分からん。清潔に~とかあるけど、なる人はどれだけ注意してもなるし、ならない人は何も対策しなくてもならないし。ま、体質だね」だそうで。。。

元々粉瘤やらなりやすいですから、ホント体質なんでしょうね。

ちなみに中には「破裂するまで放置しよ」なんて勇者もいるかもですが、慢性化してしまったり場所によっては睾丸内部まで浸透してしまったりするので、あまり有効ではない様子。……場所によっては破裂しないで成長し続ける~なんてありますし。(感覚的に会陰部分は破裂しやすい、睾丸部は破裂しにくく成長しやすい)

以上、実はまだ現在進行形ではありますが、取りあえず闘病記でした。

 

補足?

実はこれ単体ではなく、中々にコンボが続いてのこれでした。

コロナ(PCR検査してくれずに自宅待機で完結したのでよくわからんですが)→コロナ予防接種副作用→回転性めまい→結石→インフルレベルの風邪→そして副睾丸炎

えぇ、ここ数ヶ月「何事もなく健康」という日がロクにありませんでした。

これだけ聞くと「たくみ氏、病弱じゃん」となるかもですが、これでもマシになった方ですぜ。

こんな事自慢にもなりませんが、過去最高にヤバかった時は「1年のうち9ヶ月程度、何らかを患っていた」な~んて事も。(ま、その時から比べれば随分と健康になったな~と自画自賛しています笑)

取りあえず今回これをピックしたのは、嫁が同僚に「え? 旦那さん何やってるの……」と訳分からん誤解をされたからです。比較的メジャーな症状にも関わらず誤解の目でみられてしまうのはちょっと頂けないな~、人によっては訳分からないレッテルはられたり噂されてるのかな~、それは避けなくてはいけないよな~と。

「精巣上体炎(副睾丸炎)は性病ではありません(そういう感染経路もあるが)」

普通の生活でこれになったという体験記、自分がきっかけで増えて変な誤解を受ける人が少なくなればいいな~と切に願う今日この頃でした。

追記1:再発(2021/12/23)

切開後、毎朝の洗浄が7日、2日に1回の洗浄、そして1週間開けてのチェックで約3週間、これで終わったと思ってました。

が、実質「何事もなく健康」な日々は1週間で終わりを告げる事に。

ま……ここぞとばかりに傷が塞がっていない状態で温泉やらジムに行ったりした自分にも否があるのは認めます。が、その都度気合の傷口シャワー洗浄や傷口にガーゼ等出来る限りの対策はしたつもりなのですが、、、

8、9日目、ちょ~っと傷口が痛い気がするな~、マメにガーゼ変えておくか、で乗り切る。

10日目、微妙に痛みが出てきた……? き、傷の痛みだよな、は、ははは……と少々青ざめる。

11日目、痛みが更に増した……? ヤ、ヤバイ気がする、早速近所の泌尿器科に行こうと予約の電話入れたら「処置した病院に行ってくれ、救急診療やってくれるから」とまさかの診察拒否。抗生物質薬でどうにかしようと思っていたのですが……

でもって11日目の夜中、明らかに痛みが出てきて「これは一刻も早く処置しないと、ま~た切開するハメになる」と思い、12日目の朝一で前回処置して貰った総合病院へ。

結果……「あぁ、再発か~。悪化してるよ。取りあえず検査しておこっか」という言葉の元、患部をギューっと搾り、、、えぇ、全くの不意打ちでま~た地獄の痛みが。。。

「ん? 切開したくない? え~、こういうのはチャチャっと切開した方が早いんだけどな~。ま、抗生物質の点滴3日やって変化なければ切るから、覚悟しといて。ん? 抗生物質の点滴で治る確率? 分からんけど半々? ま、多分切る事になるよ~」

という例の先生……

どうやらクリスマス及び年末年始、病院通いで地獄の痛みと共に過ごす事になりそうです。

いや~、あの痛みを再びとなると、ホント精神的にキッツイです。

……以上、追記(再発)でした。

これ以上追記を書く事がなければいいのですが、果たして……

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