新)大きな声では言えない保険会社の裏事情 vol.07
前書き
たくみです。
ずいぶんお久しぶりです。
今回は・・・まぁいろいろありました。
保険金受取りの裏ワザ(?)
いやぁ、今回非常にお茶目な事例に出会いました。
- 50歳の夫婦に子供2人の家族で旦那に生保2500万かかってる。
- 貯金はゼロ。
- 会社経営しているが、負債が6000万ある。
- 自社ビルを持っているが、当然担保に入っている。
- 今年になって業績悪化。倒産寸前に。
ぱっとみただけでは全くわけ分からないかと思いますが、まぁ借金まみれの家でもうすぐ財産(家)を取られてしまう状況の家庭だと思って下さい。
財産を残す方法は?
まるで数学の問題みたいですね。当然、借金はこれ以上できないですし、業績も上昇のきざし全くゼロです。
『どうにかならないかねぇ』
な~んて相談を受けたんですが、当時は全くお手上げ状況でした。自殺したとしても負債が残ってしまうのであまり意味がないし・・・(財産相続は負債も相続してしまうので)
そしていよいよ2回目の不渡りを出すという所で、1件の電話が旦那からかかってきました。
- 今解約したらいくらになる?
- いくらぐらいお金借りれる?
- これって自殺してもお金出るよなぁ?
etc…
切羽詰まってた感じが手にとるように分かりました。
(あ~あ、ここの家庭も今後ボロアパート暮らし、かぁ)
その電話の約1週間後、旦那は自殺しました。
相続の裏ワザ?
手続きしました。
が、このお金が出ても負債で相殺されてしまうんだよなぁ、等と考えながら手続きをしていました。
手続きより2週間後、保険がおりるという決定が下りました。その後、さすがに気まずくて数カ月ほど音沙汰なしでした。
久しぶりにそこの家にいくと、とりあえずあっけらかんとしていた。
(もうすぐこのビルも処分されるだろうになんでこんなに明るいんだ?)
とりあえず、事の経過を奥さんは話しはじめました。
『実は保険金残るようになったのよ』
『──え? どういう事です??』
『旦那が自殺する3日前に離婚したのよ。受取人はそのままにね。そうする事によって私には相続権がなくなり、子供がビルや負債を相続する事になるからそれを相続放棄したの。そしたらこの生保のお金が一応残るっていう事になったの。ホント、ラッキーだったわ』
!!!
こんな裏技があったんですねぇ。
生保は受取人にお金を支払うというもので、それが離婚して赤の他人になったとしてもOKなんです、一応。財産相続は身内という事になるから、このケースは必然的に子供にいく事になる。子供が相続する財産と元奥さんが貰う生保のお金は全く関係ないわけですから、生保のお金だけは残る。
ってな具合です。
結論
これはよほど子供との仲が良くて且つ、どうしようもない場合のみ使える最終手段ともいえます。どこで学んだか知れないですが、ホントよく考えたものです。
が、やはりこの手段はお勧めできないです。だって、生きていれば今後生活は苦しくても一緒に暮らしていく事ができるのですから。財産なんてなくても幸せに暮らせるかもしれないですし。
最近、やたらめったら保険金関連の事件が新聞を賑わしています。その中に隠れて、その何百、何千倍という人が自殺で亡くなっています。その賑やか(?)な事件の陰に隠れて、こんな事例があるという事をみんなに知ってもらいたかったです。
どうしようもない状況の時、やはり選ぶ手段は自殺しかないのでしょうか?
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