第6話 初契約！！
入社２ヶ月目。
だんだんと要領がよくなってきた。
お昼の会社も定期的に訪問し、少しずつリズムがとれてきた。
初めのうちは自己紹介ビラを作ってお客様に渡していた。これ、自分の生年月日や趣味等が書いてあるんだけど、これ貰ったお客さんはどう思っているんだろう？ 読んだ後きっと捨てるんだろうな。男性のお客さんが多いけど、このチラシ真面目に持って帰ったら奥さんや彼女に見られて困ってしまうのでは・・・
（中には大事にず～っと持っていてくれるお客さんもいて、忘れた頃に『あなた○○の趣味があったよね、チラシによると』って言われた時はとても嬉しかった）
あとアンケートなどお願いしてた。名前と生年月日が重要で新人の頃は特にこの活動をしっかりしておかないと、後からとても困ることになる。アンケートを書いてくれた人、その時から私達の見込み客となる。会社で上司にアンケート枚数を報告しなくてはいけないので必死にやっていた。
私の会社訪問先の人たちは殆どの人がセールスレディ慣れをしていた。そのため、この頃はほんと、これらの人々に助けていただけたと思っている。
この会社のある人が既契約の人で、たまたま「年金を考えたいんだけど」と声を掛けてくれた。そして、その人が私の本当の『初めての契約』となったのである。
「へぇ、自分が初めてのお客さん？ これからも頑張ってね」
なんて優しい言葉までかけてくれた。その時私は感激して思わず泣いてしまった。
そう、この頃はかなり仕事やる気だった。いいお客さんたちにも恵まれてたし。
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