第3話 同期の退社~その1~
初日から一週間たちました。なんて刺激的な一週間だったのでしょう。小橋さんに聞いたお話とかなり違うことに気付いてとりあえず度胸がついたのもこの頃からです。
小橋「お昼に会社に訪問するのョ。まずは会社を訪問するのが基本ネ。大丈夫、訪問する会社はうちの方で用意しているから。それに私がついてるんだから安心しなさい」
……真っ赤な嘘でした。何も用意されていない。けど、くよくよばかりしてられないから組織リーダーと飛び込みをやった。
だんだんと訪問会社を増やしていった。さすがに飛び込みはつらかった。前職では某大手電気会社の営業をやっていたのである程度自信はあったが生保レディとなるとお客さんの対応がかなり違った。
設楽「こんにちわ、○○生命です。保険担当の方いらっしゃいますか?」
お客「……あっ、結構です、うちは間に合ってますから……」
お客2「うちの会社はいろいろな保険会社のひと来てるからいいわ」
……10件ぐらいこんな感じだった。
何かいけないとこあったかなぁ。
もしかして私が魅力ないのかなぁ……
それから2~3日後、同期入社のAさんが会社にこなくなった。
設楽「もしもし、Aちゃん、どうしちゃったの? 何かあった?」
A 「う~ん、なんか疲れちゃって~。話が違い過ぎるってゆ~か────やっぱ辞めようと思って……」
設楽「えーっ、辞めちゃうの? 寂しいじゃん、一緒に頑張ろうよー」
A 「ごめんネ。設楽さんはこの仕事あうと思うから頑張ってね……」
彼女、研修中に半ば無理矢理研修受けさせられていたって言っていた。私の予想道りやっぱり一番に辞めてしまいました。
──けど、こんなに早く辞めるなんて……
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