例えばこんなつきあい方

例えばこんなつきあい方 #10 挑発♪

#10 挑発♪例えばこんなつきあい方
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#10 挑発♪

「さて……めでたく組む事になって色々知ったのはいいけど、何する?」

「え~っと……何も考えてませんでした^^」

「だったらさ、俺の仕事、手伝わない? かなり小難しい事やってるから覚えるの時間かかるかもしれないけど、覚えておいて損はないし」

「いえ、出来れば即効性のある事やりたいですね。将来的にはたくみさんの仕事を手伝うのもいいですが──今の私しか出来ない事、やりたいです」

「そっか。んじゃ何か考えるか……え~っと、オタクやモテない男に服を選んであげるとかは? 1時間●円で、軽くデート付とか」

「その案の場合、服屋さんと提携してやるのが効率的なのでしょうが、私のソフト援ビジネス並に稼げるか? というと、難しいですよね」

「ん~……確かにね。んじゃ、これは? ────」

「それも悪くないですけど、────」

──1時間後

「──ふぅ……意外に難易度高いかも、ユキさんのビジネス以上のネタっていうのは」

「でしょ♪ あ、だったらいっその事、私のビジネス手伝いません?」

「……は?」

「私の代わりにアポ取りして下さいよ。そしたら、私はストレスフリーでプレイに専念できますので」

「……は?」

「ほら、言ってたじゃないですか~、俺は元々は全国有数の成績を収めてきた営業のエキスパートだったって。その才能、私のアポ取りで遺憾なく発揮して下さいよ~」

「な、何バカな事を……」

「あれ~? やろうと思えばどんな業種でも営業ならトップレベルになれる自信があるって言ってたの、やっぱり嘘だったんですか~?」

「嘘じゃないって! じゃなきゃ、営業ノウハウ本出したり講演なんかしてないって!」

「ハッ……どうだかね~、ほら、男の人ってある事ない事、大げさに言う性質あるじゃないですか~。たくみさんも似た様なものじゃないんですか?」

「俺は違うって! 嘘くさい話程、俺の場合は真実だから!」

「だったら口先だけじゃなく証明してみて下さいよ。行動こそ真実だって言ってましたよね?」

「クッ……痛いところを……分かったよ……やるよ、こうなったら徹底的にやってやりますよ! 何なら単なるアポ取りじゃなく、プラスオン要素も付け加えてみせますよ!」

「キャー、ありがとうございます♡ って、普通にアポ取りだけしてくれればいいんですけどね、私は」

「い~や、それじゃ別に俺じゃなくてもできそうだし。絶対俺ならではの何かプラスオン要素を加えて──あ……! 閃いた! じゃ、さ……いっその事、俺にユキさんをプロデュースさせてよ。アイデアは借りるけど、全く違う層の開拓をしてみせるからさ」

「私を……プロデュース? ……違う層?」

「話を聞く限り、今までノーマルの相手をターゲットにしていた様子じゃん? それ以外の層は未開拓だよね?」

「え? ま、まぁ……」

「フェチ層、開拓出来たらぶっちゃけユキさんの層と被らないから、売上倍増になるんじゃないかな~、と今思いついてね」

「フェチ……層?」

「ちょっと色々調査するから、2日程時間頂戴。明後日、またここで待ち合わせでOK?」

「あ、いいですよ」

「じゃ、明後日にー」

「は、はい……」

補足?

はい、前回から前兆はありましたが、今回も中々にヤバい内容ですね。

もう、何と言っていいのやら……

ユキはこの年にして中々に人を挑発するのが得意でした。どれくらい上手か?というと、百戦錬磨(?)の自分が「あれ?何でこんな事になったんだ?」となってしまうくらい笑

この感覚は「畑口そっくり」でした。カエルの子はやっぱりカエルだな、と……

そんなこんなで、話は一気にダークサイドに染まっていきます。

あ、しつこく書いていますが、あくまでもこれは「フィクション」ですよ~。

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