診断の実際~貯蓄編(オフショア情報?)~

Hansardの詳細

診断の実際~貯蓄編(オフショア情報?)~
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Hansardの詳細

まず、以下の詳細を御覧になって下さい。

Hansard Pinnacle
  • 会社名
    Hansard International Limited
  • 登記地
    英領マン島
  • 最低積立金額
    約27,000円程度
  • 積立期間
    10-20年(最長65歳まで)
  • 積立期間後の据置き
    任意
手数料体系
  • Bid/Offer
    7%
  • 年管理費
    総資産の1%
  • サービス費
    年11,400円
  • 初期設定期間
    積立年数×0.6×9ヶ月
  • 解約
    2年後から可。(初期設定期間積立分及びボーナス分は、満期時のみに支給)
  • ボーナス
    初期設定期間終了後:年0.75%、11年目以降:年5%

と、まずここを踏まえてのQ&Aを。

Q&A

一部引き出しにて手数料はかかるのでしょうか?

定期定額積立(Pinnacle)の場合、7年待たなくても部分引出しは可能です。但し、初期設定期間中に投資した部分は、積立て期間終了後でないと、引き出しできないので、事実上、引き出せるのは、初期設定期間後に積立てた部分から、ということになります。

初期設定期間は、最初に決める「積立て期間」によって、月数が異なりますが、2年弱は我慢して欲しい、という意味合いも込めて、約2年と言っています。(正確には、積立て年数の数字x0.9+6 で求められた数字が、初期設定期間の月数になります。 ちなみに、10年の積立てなら、たったの15ヶ月。20年の場合、計算上は24ヶ月となりますが、上限は21ヶ月までです)

特に、引出し手数料というのはかかりませんが、売り値で、ユニットを売ることになります。何度も繰り返すと、買値で買って、売り値で売ることによる余計なロスが出ますので、しっかり計画してから、お取り組みになることをお勧めします。

「Bid-Offer」という単語の意味はなんですか?

Bid :金融機関側の買値(一般投資家の売値)
Offer:金融機関側の売値(一般投資家の買値)

米ドルと円の為替レートでも、例えば、電信相場だと、TTSとTTBなどと呼ばれていますよね。実勢がUS$=123円の時を例にとると、

TTB:銀行が米ドルを買うレート(私たちが売れるレート)122円
TTS:銀行が米ドルを売るレート(私たちが買えるレート)124円

お気づきかと思いますが、私たちは、いつも、高い方の値段で買わされ、安い方の値段で売らされています。この差を、スプレッドといいます。

株もそうですし、ファンドもそうなのですが、全ての金融商品には、両サイドの建値があると考えて下さい。買値と売値の差、これが、Bid-Offer差です。

年管理費はなんとなくわかりますが、サービス費って何をしてもらう費用でしょうか?

各種お知らせ発行代・郵送料・労務費、パンフレットのコスト、その他の通信費など、あまりファンドマネージメントと、直接関係ない費用のことです。

年管理費は、投資金額をファンドで運用する時の諸経費ですね。社内ファンドの場合、ファンド・マネジャーの給与も含まれています。
※実はかかる手数料を表に出しているだけ良心的かと。日本ものは全て込みの値段表示ですしね(笑)

ボーナスってなんでしょうか?

初期設定期間を過ぎても、きちっと滞納なく継続して積立てをしている場合、年間積立金額の0.75%増しのファンドを購入してくれます。11年目以降は、これが5%増しになるので、もし、ファンドの成績がフラット(相場が全く動かず、+-ゼロ)だった場合でも、5%の利回りがゲットできる、ということです。(年間100万円投資して、105万円分のファンドが買える、というお得なお話。現在は、これに加えて、さらに初回支払い時のボーナス、というのもつきます)

これなら、年管理費1%は、らくらく取り戻せます。だから、長期になればなるほど、年管理費等のコストは、実質、ゴミみたいに小さくなって行くんですね。

ボーナス(積立て)とは、「半年払い」というのはボーナスつくのでしょうか?それともやはり「月払いのみ」のみボーナスが付くのでしょうか?

4種類の頻度、全てにつきます。但し、月払いの場合、250ポンド相当以上のお積立て、且つ、10年以上の投資期間でないと、ボーナスは出ません。あ、これは、キャンペーンボーナス(初回上乗せ分)の話です。

初期設定期間終了後も、きちんと積立てを続けた場合の年0.75%のボーナス(11年目以降5%のボーナス)は、250ポンド相当以上という金額制限はありません。

こちらも、もちろん、月払いのみではなく、全ての頻度で出ます。

上記手数料以外の手数料関係はなにがありますでしょうか?

早期解約手数料ですね。1年未満は7%、以下、1%ずつ減少して、7年以降は0になります。
※一部引き出し($1600を残しておけば後は引き出し可)と解約(全てやめる)とは意味が違いますので注意を。

払い方について(月払いと半年払い(年払い)ではどちらがトクか?

そう簡単には比較できないんですよ~。

なぜかと言うと、月次の積立てと、半年毎の積立てでは、ドルコスト平均法の効果が違うから。半年毎は、ほんの少しですがタイミング勝負の意味合いが強くなります。たまたま、半年毎に相場が高くなっていたとすると、運悪く、いつも高値でつかんでしまうことになるのですね。(年2回しか、投資のタイミングがないということです)

同じ対象でも、月次にしておくと、12回のうち、2回は、高値をつかんでしまうでしょうが、あとの10回は、低いところでも買えている、ということになるので、お得。

もちろん、逆もありますけれど・・・・。

追加投資・減額は可能か?(例えばボーナスが入り、20万程追加で入れる等)

追加投資、可能です。

基本的に初期設定期間が終了した後は、保険と違って2ヶ月滞納したら失効~という事はありません。
極端な話、それ以後フレキシブルな「ある時払い」という事も可能です。(2年おきに30万いれる、というのもアリですし、初期設定期間以後、全く銭をいれないという事もアリ)
自由度は滅茶苦茶高いです。
まぁ…ためるという事を考えた場合、なるべくコツコツと毎月(年)と積み立てていった方がベストでしょうけどね(笑)

ちなみに、減額はミニマム(150ポンド)に達しなければ可能です。(上記に書いた通り、例えばこのミニマムが苦しくなったという場合は、フレキシブル(例えば2ヶ月に1度)という支払いも当然可能です。

初期設定ボーナスって何?

月々の積立てプランなら、月250ポンド相当以上の方に限り、最大、初回月に5倍のボーナスがつきます。(積立て期間が長いほど、初回月にもらえるボーナスが大きくなります(以下表参照))

月10万円の積立て、20年のプランをスタートするなら、

・自分の入れた10万円
      +
・ボーナスの40万円(400%)

で、10月は10万円の元手で、50万円分のファンドが購入できます。つまり、購入した途端、資産は5倍になってしまうわけです。もっとも、2ヶ月目以降からは、ご自分の入れる10万円だけですから、1年間では、120万円の元手に対して160万円分のファンド購入、となります。

積立て期間設定
上乗せボーナス
10年
200%
15年
300%
20年
400%
25年
500%

ざっくりとまとめを。

  • Bid/Offer差があるので、頻繁なるスイッチをするなら一括もの(200万程度)いれた方がトク。
  • 積立てものは、初期段階は手数料が取られる(ボーナスが0.75%と少ない)為、出来れば長期で考えたい。11年以降となると…ボーナスで5%ついてくるので、続ければ続ける程手数料自体相殺となる。
  • ちなみにボーナスは2種類あり、内容は以下の通り。
    • 初期設定ボーナス……250ポンド以上の積立てをする事により得られるもの。
    • 通常ボーナス…………普通に積み立ててたら得られるもの。
  • 「解約=全てをやめる事」「一部引き出し」は別物。殆どは一部引き出しでOKだったりする。(1600ドルさえ残しておけば、継続となりますし)
  • 積立ての場合、Bid/Offer差があるので、あまりガチガチもの(短期金融もの)ばかり選ぶとマイナスになる。(長期の場合はプラスとなるが、短期間の場合)

    その点を踏まえ、ファンドを組み込むのがベストかと。

  • (当然だが)最初のファンド選択がかなり重要。(一括の場合、Bid/Offerがないので、極端な話、すぐにスイッチすればOK)

さて、少々賢い人ですと、「いや、単品で各ファンドを購入していった方がトクになるんちゃう?」という素朴な疑問が生じるかもしれません。

ここで、「個々でいろいろなファンドを組む」のと、「オフショア生保でボンドの中に全て組み込む」ものの違いを以下に記していきます。

1)まず、初期販売手数料がかかるファンドの場合:

例:A ファンド 初期販売手数料3%
  B ファンド   同  5%
  C ファンド   同  4%

これを、別々に買って見ましょう。それぞれについて、販売手数料を取られてしまうので、実際に送金した金額が、全額投資に回りません。

オフショア生保のポートフォリオボンドを通す場合、販売手数料はほぼ無料になります。

機関投資家ですから、トータルの買い付け金額が個人とは比較にならないでしょう?
だから、ファンド会社から見ると、超VIP待遇なので、ディスカウントがあるのです。
これだけで、実質的なパフォーマンスは、ぐんと上がりますね。

2)次に、課税繰延べ効果について

1)のように、3つのファンドを、個別に買ったとしましょう。Aファンドが値上がりしたので、利益を確定するために、これを売却したとします。当然、キャピタルゲイン課税の対象となります。(日本の場合、源泉されてしまうので、気がつかないことも多いですが・・・)

オフショア生保のポートフォリオボンドを通す場合、Aファンドを売却して、その代わりに他のファンドを買おうが、売却代金を、デポジットファンド(預金の代わり。MMFみたいなもの)に置いておこうが、ボンド自体は、まだ解約されておらず、継続中です。

よって、その時点では、ボンド全体が含み損益の状態なので、どこの国の税法でも、課税対象になりません。(課税されるのは、実現益のみ)

3)オフショア法人の非居住者効果について

ファンドを個別に購入しているのが日本国内居住者だった場合、ファンドの配当金にも源泉課税があります。配当型がほとんどの日本の投信を居住者が買ってしまうと、毎年、配当金が税金で目減りすることになります。

オフショア生保のポートフォリオボンドを通す場合、オフショア生保の名義で購入することになります。すると、日本から見て、非居住法人なので、日本サイドで源泉することができません。そっくり配当金が再投資に回せるわけです。 

瑣末な話ですが、みなさんが、ある有名デパートで高い婚約指輪を買った場合、5%の消費税がかかりますが、これを、海外居住者であるAさんが代理で購入した場合、税金の還付申告がその場でできますので、5%お得になるわけです。これと、原理は似ています。

4)アクセスの範囲について

世の中には、個人投資家は購入できないけれども、機関投資家には許されている金融商品がたくさんあります。たいてい、後者の方が、品質はいいものです。(個人投資家は、機関投資家が買ってくれないようなカスをつかまされることが多い)

個別に購入する場合は、もちろん個人投資家としての買い付けですから、範囲も狭いし、品質もそこそこのものしか買えません。

オフショア生保のポートフォリオボンドを通す場合、例えば、最低投資金額1億円相当の優良ファンドでも、お客様毎には、1000万円単位から入手可能になったりするものです。高嶺の花にも手が届いてしまう、というのは、大きな魅力の一つです。

また、個人で購入しようとすると、ほとんどが国内商品で完結してしまい、井の中の蛙で終わってしまいます。(オフショアのファンドなどは、選任のファンド・アドバイザーを通さずに直接購入することを禁止しているものもあります。マネーロンダリングを防ぐため、信頼できるアドバイザーが認証した投資家しか、受け入れないためです) 

5)守秘性について

個人名義で、国内の金融機関を通して購入した物は、プライバシーなどありません。
全てが、お上の知るところとなります。ステータスの高い人が、自分の名前を出さずに、個別の株を大量に買い付けたい場合など、匿名性のあるオフショア生保を通すことがあります。これによって、公になるのは、海外の機関投資家が動いている、というだけで、実際の個人の名前はどこにも出てきません。戦略的な株の売買などでは、これは非常に重要なことです。

6)相続時の扱いについて 

もし、個別にファンド等を購入していた場合、その方が死亡したら、即、相続財産となってしまいます。当然、相続税の対象となり、受取人には、全額が行かない可能性があります。 

オフショア生保のポートフォリオボンドを通す場合、共有名義で持つこともできますので、第1申請人が死亡しても、その時点では相続財産にはなりません。第2申請人が死んで初めて、相続人に受け継がれるわけです。 

第1申請人が父、第2申請人が子であった場合、一代飛ばして、孫の代まで、課税繰延べが可能となります。もし、孫がそのときに海外留学していたり、海外駐在などで、日本の非居住者になっていた場合、居住国によっては、全額非課税で受け取ることが可能です。(例えば、香港)

ちょっと小ズルイ方は、オフショアに銀行口座を開設し、解約金などを、このオフショア口座で受取り、あとは、口座にリンクしているデビットカードで、日本にいながらにして、少しずつ、キャッシングしてしまうことを考える方もいます。(推奨はしませんが、可能です)

こんな違いが主でしょうか・・・


今日はここまで。
更新が少々遅れていますが…次あたりにやる内容ものが…手間かかってまして。
次は「ユニットプライス推移検証」です。

「積立ての場合、必ず毎月プラスという事がベストとはいえない」

これは…オフショアのみならず、為替・株・投信全てに当てはまる事となります。
恐らく…次回が一番知らない人にとっては参考になる筈。

では。

補足?

いや~懐かしい。まだオフショア投資を師匠から学び始めの頃のQ&Aですな、これ。

ま……よくもこんな初歩的な質疑応答に付き合ってくれたなぁ、と。えぇ、当たり前の話ですが、自分も「投資の初心者」だった頃もあるのですな。(で、そのレベルはかなり低い所にあった)

その題材の一つがHansardのPinnacleという……これを知っている人、果たして日本でどれくらいいるんだろう?(Aspireなら知ってる、という人はそこそこいるでしょうけどね)

正直、あまりに古い商品例なのでこの回は省く事も考えましたが、これはこれで希少なデータだと判断、掲載する事としました。

ま、手数料の差はあれど、大まかにこんな感じの手数料体系がオフショア生保の一般的な積立ものとなりますね。

以下も参考になるかな?

前の話  目次  次の話 

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