設楽のり子の生保営業暴露日記

第二部 第9話 6月戦

6月戦設楽のり子の生保営業暴露日記
スポンサーリンク

第二部 第9話 6月戦

 6月戦は7月戦の為に、通常2週間で終わってしまう。よって、この時期が私達営業職員の一番嫌な時期でもある。場合によっては、6月戦にとれた契約をわざわざ7月戦にまわしてしまう人もいる。契約をとれる人はまだいい……私達新人の営業職員は………まさに地獄そのもの。

『もうこれ以上、自分の契約いれたら持たないよね。保険料払えないよ~』

口々に飛び交う愚痴。こんな会話が当たり前になってくる……

 ただでさえ毎月厳しいのに、いつもに比べ半分程度の日にちしかない6月戦。心掛けだけで事実上いつもの二倍契約が取れるなら、通常月にとっくに契約をとっている。こんな時代だから、ねぇ……

 案の定、もうこの時期になると、小橋リーダーはつかまらない。そんな中、営業部長の厳しい朝礼&指示が続く。

『7月戦の第一報はいつあがるんだ?』
『6月の契約はいつとれるんだ?』
『週末までの契約の見込みは何件だ?』
『設計書は30枚作ったか?』

もうこうなるとみんな目先のせめて設計書だけは作っておかないとうるさくてしょうがないという気持ちだけで、コンピューターとシュレッダーが混雑する始末だった。……ホント、資源の無駄遣い。こんな無駄遣いをしておきながら「緑の募金」な~んてのが回ってきたりするから

「…な~にやってるんだか」

というのが皆さん共通の意見であろう。

 

(あれ? そういえば、この頃畑口さん達の姿がみえないよね?)

気にしながらも、みな自分の契約に終われながら2週間が過ぎていった。

 

「設楽さん、契約とれた~?」

「う~ん、なんとか1件かな? 神田さんは?」

「わたしぃ? ん~、どうしようもないからコンパでもしてつかまえようかと思ってるの♪」

「──?!」

と、まぁこんな感じだった。

え? リーダーの仕事? 別になにもやってなかったかな。だって、みんな私よりキャリア上の子ばかりだっから(笑) はい、朝礼の時みんなの見込み等きいてそれをまとめて提出するだけ。そう、名前だけのリーダーだったかな。

──こんな状態で、いよいよ波瀾の7月戦に突入していった。

前の話 目次  次の話 

コメント

タイトルとURLをコピーしました