第3話 検査の為の手術体験記
前回までのあらすじ
8月某日の医学ボランティアで問診を受けていたときのこと、医師の何気ない「首筋や足のつけ根にしこりがあったら、ボランティアはうけられないからね」という言葉が妙に気に掛かり、首筋のしこりが増えてることに気づいたのでありました。以前から「しこり」が左の首筋にあったのは知ってましたが、その形も数も増えていて、ひょっとして「癌?」と思ったのは言うまでもありません。「これはもったいないメルマガネタだ」と思った野田スカは、ガン保険にも加入して、ついでに生命保険も見直そうと思うのでありました。
しかし保険の空白期間を数ヶ月作ってしまい、その間に発生した今回の騒動。うまく保険金を頂戴できるのか悩んでしまうところです。とはいうものの、会社の総務で保険も担当していたので、ある程度の知識はありますがどうも確信がもてない。そんなうちに、アングラな某生命保険会社の営業マンからメールを頂戴するに、案ずるより産むが易しというもので、今回「ガンかどうか判断をしてもらっている病院」で「クロ」判定をうけても2件目の病院で、まったくの初心からはじめればどうとでもなるということの確証がもてました。ここまでくればお膳だてはばっちりなんですれど、やっぱり「ガンです」と告知されるのは嫌というものでして、血液検査、CT検査、果ては細胞摘出検査まで受けました。
血液検査にいたっては、白血球数が(平均3.8~9.8のところ)
10月21日採血時 9500
10月28日採血時11500
と数値があがっており、基準値を超えてしまう始末。それに伴ってリンパ球数も急減し、ますますブラックゾーンに突き進んでいくのでありました。
CT検査結果も最悪で、胸骨の裏側に、リンパが腫れて固まっているという状況・・・・。過去の事が走馬燈のように駆けめぐるのでありました。
そういえば、医学ボランティアで「ほうせん診療所」と「新赤坂クリニック」を同時進行で受けたけど、4回も受けておきながら「ほうせん診療所」の方は「白血球数の過多」ということではじかれたなぁ。そういえばあの時からかなぁ・・・・
なーんて、思っているのでありました。ぷんすか、むー。
前書き
こんばんは、野田スカです。
今回はじめてメルマガ読む方、今晩は、これからもよろしくお願いします。いつのまにかメルマガ1000部を超えていました。ありがとうございます。ちょっとした学級新聞並みですね。
さて、マルチビタミンの錠剤を飲むようになったら、少しは疲れない体となりました。しかーし、24:00になると魔法が効いたように眠ってしまう「死んデレラ」な毎日です。会社をやめることになったら、どうしようかな?なんて心配している日々を過ごしています。
それでは今回、11月17日(水)に行われた手術の事を話しましょう。
まずは検査結果から
医師「検査結果でたよ、まずは血液検査からなんだけどね」
スカ「特に問題なかったですよね」
医師「ありもありで、大ありだよ」
スカ「ええっ(うわずった声で)」
医師「まずは、白血球の数なんだけど 11000 を超えててねこれは、なんらかの物質が血液中にあるということがいえるよ。そしてリンパ球だけど基準値以下でしょ、ということはウイルスや悪性物質がいるということが考えられるよね。それと、鉄分なんだけど成人男子にしては凄く低いよ、最近疲れたりしてないかい?」
スカ「特にないんですけどね(大嘘です)」
医師「そう、うーん、それとCTの結果なんだけどね」
スカ「(まってました)」
医師「ここをみてごらん。しこりがあるのわかるよね。両脇の下と左の首筋だけど」
スカ「はい、分かります」
医師「右脇の下にしこりかあるの気づかなかった?」
スカ「いえ全然わかりませんでした(大嘘)」
医師「そうか、うーん、そんな場所よりも一番問題なのがねここなんだよ。胸の下」
スカ「えっ?(真面目に)」
医師「この胸の下、いわゆる胸骨の下なんだけど、腫れあがってるんだよね」
スカ「ええっ(真面目に)」
医師「ここにはリンパが集中しているからね、一番大変な場所だよ。胸骨開けてというわけにもいかないからね」
スカ「まじっすか(本当にショック)」
医師「今日はこれから手術して細胞摘出するけれど、内科の先生だから、循環器系の観点からしか見地しないと思うんだよね、●□×●△、次回くるときは親を連れて・・・●□÷×+・・・・」
胸骨の下を指摘されて大変ショックでした。先生の話もうわのそらで聞いておりました。どうやら、赤玉エリミンを飲んで心臓が痛かったと思ったのは、胸のリンパが、ビクビクいってたようです。
それにしても汗をかくほど痛かったのにねぇ・・・・心臓じゃないとは・・・・どっちでもいかんことですね。
お楽しみの手術室【BGMは、あの映画】
それではいよいよ手術室でのことをお話ししましょう。
最初に言っておきますが、デジカメ持参しなかったことを後悔しました。
あの巨峰のようなポリープ写真をとれなかったというのは一生の不覚です。
そんなことより、手術室はあいかわらず殺伐としてますけど、昔のドラマのようにレンズがたくさんついた投光器じゃなかったので、そこだけは安心しました。またビデオカメラが天井からぶらさがっていたのは現代風といえるでしょう。
看護婦「今日は局部麻酔ですからね、時間は30分から40分でおわります」
スカ「わかりました」
看護婦「それではここに寝て下さい」
(横になる)
看護婦「ちょっと緊張していますか?」
スカ「はい、少しだけ」
看護婦「それではBGMでもかけますね~」
(先刻の医師登場)
医師「摘出場所なんだけど、脇の下(ぐりぐりと触って)はわかりずらいから、やはり首筋にするね。それでは首を横にして下さい」
スカ「はい」
医師「それじゃ局部麻酔しますよ」
スカ「はい」
(かすかに音楽が流れ出す)
医師 「BGM流してるの?」
看護婦「そうです、患者さんが緊張しているようだから」
医師 「もうちょっと景気のいい曲かけろよ、ロッキーとかさぁ」
(なんと悲しいことに、昔大ヒットしたあの映画のあのサビの部分が大きく流れてます、日本での映画興行NO1なんですよね、ボケッ!)
スカ 「看護婦さん、すみません、BGMタイタニックなんですけど、なんかちょっと不安なんですけど、私はティカプリオみたいな結末になることを暗示しているようで、なんかちょっと・・・」
看護婦「いやねぇ、たまたまよ、最後は助かるんだからいいじゃないの」スカ「あの、めちゃめちゃ不安なんですけど・・・・」
偶然とは言えタイタニックには驚きました。こういったシチュエーションで聞くと「しゃれ」になりません。でも流れた瞬間「メルマガネタだ」と思ったのはいうまでもありません。
ドクターはスプーキー
この病院は東大ということもあり、変わったお医者様が多いようです。
かくいう私の主治医となってくださった先生も、モルダーのようなスプーキーでして、楽しんで手術してましたし、変わったこと、難しいことが、大好きなようです。私も人と同じ事は好きではないんでけど、医者でそれはしゃれにならないとうか、類は友を呼ぶというか、スプーキーはスプーキーを呼ぶというのか・・・トホホホ。
医師「どうだい麻酔効いてるかい、ここ痛い?」
スカ「大丈夫っす」
医師「それじゃ切るよ」
(ぶびびぃ~)電気メスで切ったときの焦げ臭い臭いが鼻をつきます。
~60分経過~
(再びタイタニックが流れる)
スカ「あの看護婦さん、めちゃめちゃ痛いんですけど」
看護婦「先生、そこ痛いです」
医師「ここかい(グリッグリッ)」
スカ「ぐぬぉー、痛いっす」
医師「リンパ節は奥だから、麻酔が効いてないみたいだね、追加でうつよ」
医師「(何カ所かうって)ん?これって血管かな」
補助「血管ですね」
スプキ「あ~、射たなくてよかった」
スカ「先生めっちゃ不安です(めっちゃ不安です)」
スプキ「大丈夫だよ、頸部は色々とごちゃごちゃしてるからね。安心しなさい。しっかし、ここまで奥だと摘出が難しいね(難しい手術で嬉しそうな雰囲気がにじんでいます)頭はでてるんでけどね、もうちょっと切らないとだめかな、もう一枚切るか」
(ぶびびい~)電気メスで切る音
スプキ「この裏側はどうかな、(グリリ)」
スカ「先生胸までひっぱられる感じです」
スプキ「筋で繋がっているからねぇ、理科の教科書で人体図鑑見なかった?(うわずった声で)」
スプキ「もう少し切ってみようか」
(ぶびびい~)電気メスで切る音
スカ「痛いっす。先生火花が筋肉にあたってる感じです」
スプキ「おおっ、そうか、少し我慢してね。痛かったら、言ってねといいながら、やっちゃうんだけどね」
スカ「やっぱり、ひどいっす」
スプキ「ひどくないよ~、みんなこんなもんだよ~」
(しばらく経過)
スプキ「筋肉切らないようになんとかしようと思ったんだけどなぁ」
(2~3分、筋をひっくりかえしたり、広げたりしています)
スプキ「よーし切っちゃおう」
スカ「(それって筋肉?)」
(しばらく経過)
スプキ「やっぱり随分深いところにあるよなぁ、頭は出ているんだけどなぁ、もう少し切っちゃおう(嬉しそうに)」
(ぶびぃ~)再び電気メスの音
スプキ「おおっ、とれた、でっかいポリープだ」
スカ「先生見せていただけますか。おおっ凄い、皮をむいた葡萄みたいですね。大きさも巨峰くらいですかねぇ。(デジカメを忘れたのが痛い)」
スプキ「そうだねぇ(嬉しそうに)この大きさは、今までの患者さんの中で1番大きいよ半分ホルマリンで半分そっちの内科に渡すからね。で、どうだいこれくらいで大丈夫かい(自慢に)」
内科「いやもうこれだけあれば充分です」
スプキ「そうだろ(得意気に)」
スカ「(それはあんたの細胞じゃなくて俺の細胞だ)」
看護婦「おつかれさまでした」
トータルで2時間の手術となりました。たかが首筋、されど首筋というのでしょうけれど、もう二度と手術は受けないぞと思わせるような内容でした。局部麻酔してても痛いし、あれだけ深いところはもう嫌です。
とはいうものの、2件目の病院へいったら、同じ事をしなければいけないんでしょうね。まぁ、お金のためですから、我慢しましょう。
事後談
手術が終了し、ロッカールームで手術着から私服に着替えていたときのこと。そこは医師と患者が一緒に着替える狭い部屋なのでありました。ありがたいことにヘルプで執刀の補助をして下さった方もあとから入って着替えていきました。そんな時の会話・・・・
へルプA「今日さぁ久しぶりにリンパ節切除に立ち会っちゃったよ」
ヘルプB「おおっ、ほんとうだねぇ」
ヘルプA「でさぁ、あれぐらいのことで2時間もかけることないとおもうんだよね」
ヘルプB「どうして」
ヘルプA「その場所とポリープを見たんだけれど、あれは違うよね」
(野田スカの存在にやっと気づいたようで)
「●△□××グレーでさぁ」
「○○□÷+--*っていうことねぇ」
(いきなり専門用語で話し始めました、何を言っているんだかわからんす。)
※ありがたいんだかなんだかわかりませんが、ガンではないような雰囲気です。かしこ。
今おこなっていること
血液中の鉄分の数値が、平均(3.0~12.0)の所、私は3.3しかありませんでした。貧血というより疲れやすい体質というわけで、ビダミン剤の鉄分と亜鉛の2種類を飲んで強化をはかることにしました。
朝/ビタミンB群 + 鉄分
昼/亜鉛
夜/マルチビタミン + 鉄分
※なんという名前の血液検査だかわかりませんが、ついでに白血球の数値の平均は(3.9~9.8)となっています。
10月20日検査 9.5
10月27日検査 11.5
となってまして、あきらかにぶっちぎりで白血球数が増えております。
悪性リンパ種ということであれば、血液のガンというわけなんで説明がつくんですけどね。
と、いうわけで、貴重な体験をしました。ガンであろうとなかろうと、メルマガネタっすね。はい。次に病院へ行った時は、検査結果がでているでしょうから、良性か、悪性かわかるというものです。
では、では。
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