お金に関するエトセトラ

2010年頃の債権ファンドの動き~リーマン・ショック時の各市場の動きを振り返る~

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2010年頃の債権ファンドの動き

HP改装に伴い、前HPのデータを見てたら中々興味深いデータがあったので、思わず記事にしてみます。

「2010年頃の債権ファンドの動き」

正確には債権ファンドのみならず、2010年頃の各ファンドのファクトシート翻訳が200くらいドンと見つかりました。

「データが古すぎて、今公開してもなぁ……参考にならんよな……」

こう思って新装HPでupを躊躇していましたが、

「あれ? これって見方を変えれば滅茶苦茶価値のあるデータじゃね?」

という事に気付きました。

「パニック相場時に、各市場はどの様に動いていたか、それを知っていれば同じ様な事が起きた際に大いに参考になるであろう」

新型コロナの影響で市場はかつてない程の混乱が予想出来ます。リーマンショック並は当たり前、世界恐慌並等という単語もチラホラ。

実際どれくらいの暴落市場になるかは将来にしか分からないですが、リーマンショック並は覚悟しておいた方がいいでしょう。

では、その時、全ての市場は暴落していたか? というと・・・逆に「ウハウハだぜ!」みたいな市場も存在しました。

その代表格の一つが「債権ファンド」ですね。

百聞は一見に如かず、当時のデータをそのまま抜粋。

債権ファンド4つの比較~1996-2010~

債権ファンド比較チャート2010

■MS Global Bond Fund

MS Global Bond Fund

<寸評>
世界債券もの。歴史も長く、非常に安定したファンドです。ただ、注意点があるとするなら全ての債券ものに共通していえる事ですが「標準偏差が高めになっているのは2008年時の数字が大きな影響を与えている」という点。株式ものの場合、2008年時にドカンと下げて標準偏差が高めになってますが、債券ものは逆。平均リターン・標準偏差は実際にはもう少し低い数字になるもの(双方とも)と解釈するのがベターでしょう。

■TEMPLETON GLOBAL BOND FUND

<寸評>
Global Bondという名より必然的に先進国債券中心の内容かと思いきや、意外にも韓国やメキシコ・ブラジルなどの名が上位に来ているのが印象的なファンド。ローンチ以後の平均年利は7.9%、過去5年での平均年利は9.36%となかなかの数字を残している債券ファンド。

91年からと非常に長期に渡り運用しており、かつベンチマークを上回っている点は高評価。


はい、チャートや年次データを見てもリーマンショック時にドン!と成績を上げている事が分かるかと思います。(それまでは低迷というか横ばい、ですね)

さて、2010年時には年平均7%等と異様に好成績だった債権ファンド、その後どうなったか? というと……ファンド名で検索してみて下さい。

「誰がこんなもの、投資するんだよ!」

えぇ、そんな成績です笑

ただ……過去のリーマンショック時と照らし合わせると……?

参考になれば幸いです。

過去事例はあくまで参考材料の一つに過ぎない

「ん? だったら、当時好調だった市場に突っ込めばウハウハじゃん!」

な~んて考える方もいるかもしれません。が・・・過去の事例通りに全て事が進めば誰もが億万長者です笑

あくまでも参考材料の一つに、とするのがベターでしょう。(かといって、例えば株式市場に突っ込んでいてそのまま塩漬け様子見は論外ですがね)

例えば・・・正直、万が一新型コロナ問題が年単位で長引けば過去の常識が全く通用しない出来事が起きても不思議ではありません。

今でこそリーマンショックは「あぁ、そんな事あったよね・・・」的な出来事になっていますが、当時は「は? こんな事が起きるの?」という、過去事例になかったような事が普通に起きてました。(銀行貸し渋り・貸しはがしまではいいとして、ショート規制とか。CTA系以外のヘッジファンドの多くは戦略自体が機能しなくなって悲惨だった、とか。他の損失を埋める為に優良ファンド(被害ないファンド)を解約現金化→キャッシュポジション枯渇で市場をやむなく切り崩しで成績大きく落とす、とかREIT系絡みとか色々)

リーマンショック時の教訓として、自分が学んだのは

  • 暴落市場時、ヘッジファンドの大半は機能停止に陥るリスクがある。
  • CTA系のみ、普通に機能していて異様に光り輝いていた。
  • 不動産系はホント、ダメ。
  • 流動性が高い市場が正義。暴落市場時に実感する。

ざっとこんな感じ。大きくは今回も変わらんでしょうが、あり得る可能性があるのは・・・

  • 債権系も、場合によってはダメかも。(びっくりする様な企業の倒産は普通にあり得そうな点より)

この点は少々気になります。

このリスクを踏まえたうえで、参考にして頂ければ幸いです。

補足?

最近は小説や営業ノウハウの更新が多かったが為、誤解されている方も数多くいるかと思います。えぇ、今回の内容なんぞ保険と全く関連ない話なのでどうなんだ? とも思いましたが、ま、自分の本業はFPなので問題ないかな~っと。

・・・そもそもFPのHPで小説やら営業ノウハウをダダっと更新している事自体のが異質であり、本来はこういう内容をたくさんupすべきなんでしょうね笑 ま、色んなコンテンツが豊富なHPという事で、うちのコンセプトとしてはアリと考えてます、はい。

意外に思われるかもですが、一応これでも「対FPの人達や証券会社の人達に投資関連の講座をする」くらいには詳しいです。本来は投資ネタの基礎的話は金融雑誌等で連載するのが好ましいのですが・・・意外にも自身の投資基礎的ネタはNG出る事多いんですよね。(スポンサーからNGが出る)

・・・小説・営業ノウハウネタがひと段落ついた後、ここらのボツネタ、そしてその真相をupしていくのも一興ですね。

こうご期待を。

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