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REITに投資してはいけない理由

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REITに投資してはいけない理由

とあるお客さんとやり取りしていて「REITってどうよ」という話になり、色々やり取りしているうちに「意外にREITについてまともに語ってる人っていないんだな、知らない人って多いんだな」という事に気付きました。

思いっきり保険とはかけ離れる内容になりますが、ま、iDecoやらで老後年金の資金作りという意味では大きく外れないかな、と思い、ざざっと書きます。

REITの数字で見えないリスク、ご存知ですか?

ざっくりこんな内容です。

REITとは?

そもそもREITとは何ぞや? という事をご存知でない方もいるかもしれないので軽く。

「みんなで銭集めて不動産買って、その家賃収入を利益にするファンドだよ」

ざっくりしすぎかもですが、こんな解釈でOK。細かくは商業不動産や民間、中にはサ高住ものまであったりしますが、「家賃収入で」という事には変わりません。

基本、ある程度一等地にある不動産をターゲットにしていたりするので比較的安定したリターンが得られる、という事で、ある程度景気が良い時には「株式系よりいいよね」と人気がある様子。中には「株式よりリスクが低いよ」なんて提案しているFPやら証券マン、評論家すらいますね。

が、こういう人達を見る度に「お前ら、アホか! 不動産のリスク、知らないのか?」と本気で思います。

以下、理由を書いていきます。

景気が悪い時には買いたたかれるのが不動産

景気が良い時はまだ買い手がつきやすい不動産ですが、不景気になると一気に買い手がつかず、びっくりするくらいの価格で買いたたかれる、というケースが多々あります。ま、過去バブル崩壊を経験している人にとっては「あぁ、そうだよね。あれは悪夢だったよ」という記憶は残っているでしょう。

「いや、過去の話だよね……例えば都心の一等地ならまず大丈夫だから」

と、バブルを知らない人達は言われるかもしれませんが、普通に過去日本で起きた悲劇です。調べれば当時の悲惨さは今でも知る事はできるでしょう。

「まぁ、それは何となくイメージできるけど、REITなら大丈夫じゃない? ほら、複数の不動産に投資する訳だし、リスク分散されてるじゃん?」

こう言われる方もいるかもしれません。

が、結論からいうと「REITも似た様なリスク、下手するとそれ以上のリスクが存在する」が正解です。

ファンドの仕組み

REITのリスクの前に、まずファンドの仕組みについて知っておく必要があります。これはREITのみならず、多くのファンドに共通した仕組みになるのですが、、

「5-10%のキャッシュポジション、残りを市場へ投資」

こんな構成になっています。何故、100%市場へ投資しないか?というと、解約があった際に市場へ投資したポートフォリオを崩す事なく対処する為になります。

時に、ファンドが保有するキャッシュポジション以上の解約がある場合もありますが、景気がある程度正常(元気)な時は、銀行融資を受け、ポジションを崩す事なく対処というのが一般的でしょう。

では、リーマンショック時の様な大暴落市場、パニック市場の時はどうなるか? というと・・・銀行はこぞって貸し渋り状態となり、大半のファンドはポジションを切り崩して現金化する必要が出てきます。

この「ファンドの当たり前の仕組み」に、REITの最大の弱点が隠されています。

市場がパニック相場の時、不動産を現金化するという意味

解約がある程度出て、キャッシュポジションでは補いきれない額になった場合、ファンドはポジションを崩さなくてはいけない、この事は上記でお分かりに頂けたかと。

では、REITの場合、どうする必要があるか? というと、、当たり前の話ですが「現金を用意する為、不動産を売る」必要が出てきます。じゃ、パニック相場時に適正価格で売れるか? というと……はい、異様に安値で買い叩かれるというのは想像するに容易いでしょう。

さて、突然ですがここで問題。皆さんが仮にファンドを運営していたとして解約がある程度出た場合、被害を最小限に抑える為にどの様な事をしようとしますか?

売却不動産を減らす為、解約制限を設ける

ま、多くの人がこの様な手を取るでしょう。えぇ、これはファンド会社も同様で、一定期間の解約制限がかけられるところが殆ど、と思って頂いてOKです。

「最悪、一部だけの売却で済めば、また元通りの賃料収入が得られるからいずれ元に戻る」

こう考える方もいるでしょう。が……残念ながらそんな甘くはありません。

そうですね、、解約制限がかけられたファンドがいきなりマイナス20%という成績を出したら、どう思うでしょう?

ま、単純に理由は「不動産の売却損によるマイナス」なので、上記の様に一時的なマイナスで放っておけば~というのは正解なのですが……

「ぅわ! こんなに一気に下げたよ……もうこのファンドヤバイじゃん! 制限解けたら解約しよ!」

こう思う人が少なからず出るのが現状。そうなると、、もう負のループは止まりません。

解約制限→暴落→制限解けたら解約殺到→解約制限→暴落→さらに解約殺到→(以下ループ)

結果、投資額の1/10以下に……なんて事も。

「い、いや……それはいくら何でも……」

と仰る人もいるかもですが、現にこれはリーマンショック時において実際にREIT系ファンドで起きたリアルです。

まとめ

基本、リスクを承知で投資するならREITも全然いいと思います。

が、実際には上記のリスクの話を聞いて投資しようと思う人、一体どれくらいいるでしょう? ぶっちゃけ、このリスクを皆が知ったら半分以上の人が投資をやめる様な……気のせいでしょうかね?

「い、いや……そんな事はないから! だって、格付けだって~」

等とここまで読んでもそう言われる人もいるでしょうが、サブプライムローンは大丈夫! と言っていた人と変わらんですぜ・・・

ちなみに、「み〇なの大家さん」とか、ファンドじゃない形式のものも当然同じリスクが潜んでいるのは言うまでもありませんね。

強引にまとめます。

FPなど、提案する立場の人達へ。

「潜在的リスク、伝えていきましょうよ。最悪、後で自分で自分の首を絞める事になりますよ」

投資をする側の人達へ。

「投資するのは自由です。が、上記の話を踏まえて考えましょう」

以上!

ちなみに今回はREITを題材に書きましたが、基本どんなファンドについても言える事です。

見えないリスクを知った上で、投資はするべき

・・・世の中、そうそうオイシイ話は存在しませんぜ。。

1人でも多くの人に「おぉ、、、参考になったよ」と思って頂ければ幸いです。

では。

ちょっと一言?

「あれ? ここのHPって小説連載サイトじゃないの?」

なんて言われる人、もしかしたらいるかもしれませんので、誤解ない様に書いておきます。

「小説こそ脱線コンテンツであり、本来は保険及び金融のHPですよ、ここは」

冷静に、ファンド戦略ネタも「おいおい、オフショア生保までは百歩譲って保険という名が入ってたのでいいとして、REITなんぞ保険のホの字も入ってないじゃないかよ!」と言われたら苦しいですが・・・ま、一応FPですし、広い分野で金融になるので大きくは外していないかな、と。

ま、ここは投資系HPではないのでそうそうこういうネタはupしないと思いますが、最近のコロナ市場は中々興味深いので、暫くは投資ネタを重ねるかもしれません、はい。(とか言いながら、全く関係ない話をupしているかもですが・・・)

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