第6話:空き時間の潰し方
ネットショッピングで散財
──忙しい時は滅茶苦茶忙しく、暇な時はとことん暇、仕事ではよくある事である。この仕事も例外ではなく……時には3-4時間の空き時間が出来る事も。その時間をどのように過ごしているか、少し紹介する。
「(ペラ、ペラ……ペラ)んー、これいいかなぁ。あ、これもいいかなぁ」
「何見てるの?」
「んー、ファッション雑誌。いつもネカフェ来ては雑誌みて、欲しくなって買っての繰り返しなんです」
「じゃ、見なければいいじゃん」
「けど、見ないと最新の流行はやり分からないじゃないですか」
「ま、分からないでもないけど……」
「──! これ、これ可愛い! ちょっと場所変わってパソコン使わせて下さい!」
「ん? いいけど」
「(カタカタ……)んー、この色にしよ。はい、注文ー♪」
「お、今買ったの? いくら?」
「はい、丁度在庫あったので♪ 12万8000円でしたー」
「(ブッ…)そんなにしたの? 検討する事なく、雑誌みて即決?」
「はい♪ フィーリングでいいと思ったから♫」
「いつもそんな高いもの即決買いしてるの?」
「はい♪ これは安い方ですよー。……そういえばさっき気になってたのも見てみようかな……よし、買っちゃえー!」
「!?!?」
──この日、結局30万強ネットショッピングで遣ったユキさんでした。
お勉強
「(ジー、ジー、ペラ……)」(真剣に本を読む図)
「何の勉強してるの?」
「あ、英語の勉強してるんです。中々点数伸びなくて……」
「ほほぅ──TOEFL? 聞き取りならこのアプリいいよ」
「いえ、私、留学してましたので会話や聞き取りは完璧なんですけど、文法がイマイチで……」
「え? どれくらい留学してたの?」
「短いですよ、1年くらいです。ちなみに、これ、現地のコロンビア人の彼氏の写メです」
「うわ……まさかのベッドでの2ショットと来たか……」
「ちなみに、これがシンガポール人の彼氏だった人です」
「うわ……まさかの海外で2股とは……」
「いえ、違いますよ? 正確には3人です♪」
「……まさかと思うけど、外国語覚えるのに一番手っ取り早いのが付き合う事だから~とか、そんな理由で?」
「いえ、それも確かにありますけど、好奇心です♪ 日本人と何が違うのかな~って」
「そ、そう……で、感想は?」
「ん~、もういいかなーって。やけに距離感近くて馴れ馴れしいですし、自己主張強いですし、私には合わないな~って分かりました」
「ま、まぁ……そうかもね。それにしても留学からこんな衝撃な話になるとは思わなかったよ。で、強引に話を戻すけど、文法をやっているって事ね。まぁ、それなら地道にやるしかないよ」
「ハァ~、そうですよね。どういう勉強していけば800点から上になるんでしょう?」
「──?! は、800点って、十分凄いじゃん……」
「けど、900点以上ないと使い物にならないですよね……」
「って、翻訳家とか英語用いた仕事目指してるの?」
「いや、別に考えてないですけど、点数あるに越した事ないですよね」
──やってる事はメチャクチャだけど、そこらの大学生より数倍勉強して優秀なユキさんでした。
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