新)大きな声では言えない保険会社の裏事情 vol.19
たくみです。
今週の日曜日、あるある大辞典で『生保特集』やるみたいです。あと、今週号の『週刊ポスト』に生保の記事がのっていました。共に『破たん』についてが主です。ヒマだったら参考にどうぞ。
今日はちょいと難し目の内容を。といっても、これは覚えておいてソンはないですよ。
『銀行と生保の比較(利回り)』です。
では、どうぞ!
銀行と生保の比較(利回り)
『今、銀行は非常に低金利ですから……』
『生保の方がおトクですよ』
等と、勧められた事ありませんか?
が、生保もそれは同じ事。
下手すると銀行より悪い利回りだったりするし。。。
ちょっと話法というか、トリックを紹介します。
予定利率とは?
『予定利率2.15%』等というのを見て、へぇ~利回りいいやん! というのは間違いです。
複利ではないですからねぇ。勘違いしている生保のおばちゃんも多いです。
予定利率について説明していきます。
『保険会社は資産運用によりあらかじめ一定の運用収益を見込み、その分保険料を割り引いています。この割引率を予定利率といいます』
と本に書いてあります。考え方としては割引債と同じ。
・利付債
1年ごとに配当が支払われる債券。100万円で年利回り1%の10年債なら、10年間毎年1万円の配当がもらえ、10年後に100万円の元本が返される。銀行預金などと同じ考え方ですね。
・割引債
あらかじめ、利回り分が差し引かれている債券。100万円の債券が90万円(例えば)で販売されている。90万円で購入して10年間寝かしておくと、100万円になって戻ってくる。
この割引債と同じ考え方が予定利率なのですね。
『諸経費を計算し(営業の給料)、算出した保険料から2.1%を割り引く』
という事ですから、当然『利息がつく』という銀行の複利とは違います。
払込みの120%という言い方・平均年利回り
『総払込が1000万で、その時の解約金が払込みの120%になります』
資産が1.2倍になるので、一見おトクに感じるかもしれません。
・年平均利回り
払込み20年で1000万→1200万=年10万増える=それは10%なので、平均10%の利回り。
銀行金利とくらべるとヒジョーに得の気がしますよね? しかし、銀行金利である『複利』ではないんです。
そもそも複利とは?
実はよく分かっていない人も多いみたいですね。
※複利とは※
1万円に対し例えば複利1%の場合、以下の様になっていきます。
1年目 | 10,010円 |
2年目 | 10,110円 |
3年目 | 10,211円 |
そう、利息も含めて計算していくんですね。
複利と平均利回りの比較
簡単に見ていきます。
1万を1%の複利でおいておいた場合の推移です。
経過 | ||
1 | 10100 | 1.01 |
2 | 10201 | 1.0201 |
3 | 10303 | 1.030301 |
4 | 10406 | 1.04060401 |
5 | 10510 | 1.05101005 |
6 | 10615 | 1.061520151 |
7 | 10721 | 1.072135352 |
8 | 10828 | 1.082856706 |
9 | 10936 | 1.093685273 |
10 | 11046 | 1.104622125 |
11 | 11156 | 1.115668347 |
12 | 11268 | 1.12682503 |
13 | 11380 | 1.13809328 |
14 | 11494 | 1.149474213 |
15 | 11609 | 1.160968955 |
16 | 11725 | 1.172578645 |
17 | 11843 | 1.184304431 |
18 | 11961 | 1.196147476 |
19 | 12081 | 1.20810895 |
20 | 12201 | 1.2201892 |
1%複利で20年で資産は122%になります。(1.2倍になる) 平均利回り10%と同じ意味ですね。
ヒジョーに混乱している人もいるでしょう。が、一つだけいえる事は、『見た目の数字にまどわされるな!』です。
まとめ
一度、複利で計算してみる事をお勧めします。20~30年もおいておけば、資産が1.2倍とかになるのは当たり前という事に気付いて下さい。
電卓を用意しましょう。
1%複利の28年後には資産が何倍になるか? 1.01を28回かけるのです。1.32・・・という数字になりましたか?そう、これは『1%複利でまわした場合、資産は約1.32倍になる』という意味なんです。
一度自分の貯蓄商品といわれる保険、調べてみて下さい。
支払い総額・・・月払い×12ヶ月×支払い年数
受取り総額・・・どこかにかいてあります
例として月1万の養老10年払いで満期150万というものをあげます。
支払い総額・・・1万×12×10年=120万
受取り・・・・・150万
150万÷120万=1.25倍
この場合複利は2.51~2.52%となります。(1.0251を10回かけると1.25になる)
※今はこんなにいい確定商品はないですね(笑)
と、説明しましたがわかりますでしょうか?
珍しく(?)まともに書きました。
これでも元々理数系ですからね。
生保のおばちゃんは、これを理解しているんでしょうか? ここ5年の間に年金等を入られた人、一度計算してみてください。笑っちゃうような『金利』でっせ。
会社の破たんリスクも考えると、ねぇ。。。当然、今年金に入るのは『ムダ』ですよ。
ではでは。
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