大きな声では言えない生保会社の裏事情~バックナンバー~

大きな声では言えない生保会社の裏事情 ~vol.32~

大きな声では言えない生保会社の裏事情~バックナンバー~
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大きな声では言えない生保会社の裏事情 ~vol.32~

前書き

本編です。
今回の内容はカタめです。

チンプンカンプンな人も多いでしょうが、出来たら読んでみて下さい。

かなり考えさせられる内容です。

公開質問(投稿)

*国内生保歴22年さとうさんの方からの意見です。
(下の方にたくみ個人の意見もあります)


たくみ氏のメルマガを読んでいると、国内生保の営業マンはろくなのがいない。一部しかFPを取っていないし、主義、主張をもっていない。困ったら、作成契約をしている。

 ・・・ETC・・・

という事になります。

先日のアンケートをみて、このメルマガを見ている層が、男性が多く、また、保険が必要な年代の方が多いのに、驚きました。

国内生保営業マンの方からの、反論がほとんど、掲載されないので思い余って、公開質問としました。

  1. 和歌山カレー事件以来、いくつか保険金殺人がおきていますよね。その際いつも問題にされるのが、保険会社のチェクがどうだったかということです。私はチェックというよりも保険会社の営業の仕方、させ方に問題があったのだろうと思っていますが、当時保険会社の『中』にいたたくみさんは一連の事件の裏側についてどのように分析、感想をおもちで
    すか?

<たくみ氏の意見>

一見、この事件は残虐性・サギばかりが目立ってしまってますが、個人的には『作成契約』の延長にある事件だと感じています。

『作成契約』=『営業職員が架空の契約を作ること』

こう捕らえて問題ないと思います。

大手生保でFPをしてちゃんと営業している人はどれだけいるでしょうか? 以前バトルしてたさとうさんみたいにちゃんと自分の主張をもった営業をしている人はどれだけいるでしょうか?

割合的にみて『国内でもこういうちゃんとした人もいます』という言い方のがあてはまっている気がします。

 

<私の感じ方>

たくみ氏の意見を鵜呑みにして、今までの話をトータルして考えると、保険のおばちゃんは、皆、作成契約をしていることになる。

何度も言うように、私は一度も作成契約の経験は無いし、私の周りにはそういう人はいません。そういう意味のないことは、馬鹿らしくって出来ませんし、そこまでして、仕事を続ける意味がありません。私の周りの、ほとんどの人は、お客様本位に仕事をしています。

約1名、自分本位に運んでいるのもいます。(それが、よく契約をもらってくるんだなぁ~) ただし、ほとんど保有件数は増えていません。

メルマガを見ている皆さんは、どうしてそこまでして、仕事を継続する意味があるのか? が、解らないのでは?

皆、契約していただいたお客様を、愛しています。お客様を裏切らないよう、頑張ってゆきたいというのが、第一の心情ですし、また、縁あった仕事ですから、何とか頑張りたいという気持ちもあります。

私の場合は、世間知らずだった自身が、ここまで来れたのは、会社の教育、上司による教え、また、お客様からいろんな意味でたくさんの事を教わりました。とても、感謝しています。

ただ、契約ゼロを2回すると、退社になりますし、通勤費も出ません。交通費も、切手代も、お土産代も、TEL代も、自分もちなのでこういう、競争の激しい時代になると、契約が取れないと、給与もなくなります。給与体系は、相変わらず、新契約を取らないと給与にはなりません。(会社による違いはあります)

また、年数による加算は、ほとんどありません。何年勤めようが、ほとんど同じ条件です。ですから、このように「契約を守ってゆく」のが大切な時代になった今、給与の体系についてももっと考えて欲しいし「使い捨て」じゃないよと言いたいときも、あります。

そんな具合ですから、退社する人も、多いわけです。個人の理由ばかりではありません。

また、私の感覚では、3分の2以上は、FPを取っています。もう、そうしないと今の世の中、保険は売れません。また、保険を売るだけでは、お客様からの信頼を得る事は出来なくなりました。

もう一つ。
保険業界以外の人が、これを聞くと、おばちゃんの(営業職員)、全責任で、こんな事をしているように、聞こえてきます。こういう実態が有るとすると、大半は、保険会社の姿勢と、トップの責任では無いでしょうか? 営業員のこういう苦しみに目をつむっているのですから。

営業員を責める前に、もっと、保険会社の姿勢や体系を、責めるべきです。

保険金詐欺のおきる実態、また、こういう事が起きる、保険会社の背景を書いた、ホラー小説が有ります。

「黒い家」です。

作家は、当時、日本生命の内勤だった、貴志祐介と言う人です。現場で書いた小説なので、ノンフィクションとはいえ、そう言う確かな事実が有ったのではないか? と、疑うほどです。(特に、終わりの方に、核心になる事が、多く書かれています)

最近、映画化されましたが、本を読むと、たくみ氏の言ってる背景がより良く、理解できますので、是非読んでみてください。とっても面白くって、白熱します。最後の方は、どきどきします。

<黒い家> 角川ホラー文庫  ’97 ホラー小説大賞受賞

(あらすじ)
大手生命保険会社の、京都支社に勤める、主人公は、保険金の支払い査定に忙殺されている。ある事件に、巻き込まれ、それが保険金詐欺と、疑問を持ち追求する。恐怖とサスペンスに囲まれ、やっと、終わったと思ったら、次の 保険金疑惑がわく・・・・

(文中、一部抜粋) 
放火で家が全焼し、妻と子供の三人が亡くなった事件だ。三人に掛けられていた保険は11件だったがうち2件は加入後1ヶ月未満であり・・(略)・・

「これな、下鴨の所長に聞いても、最初はなかなか本当のことを言いよらんかったんやけどな。 きのう支社に呼んで膝詰めで話を聞いたら、ようやく吐きよった。この2件に関しては、向こうから営業所を訪れて、保険に入りたいと言ってきたそうなんや。・・・(略)・・・・

「この月、下鴨は惨憺たる成績やったんやな。支社長や外務次長からも、相当ハッパをかけられっとったやろう。それで、何とか、契約を成立させようとして、営業所長が、外務員に嘘を書かせたんや。紹介を受けて、こちらから訪問した客やということにしてな」・・・(略)・・・

注釈; 自発的申し込みは、要注意です。 自発的申し込みの記載を義務付けられています。

  • 現在のところ、メルマガでは民間生保だけが俎上にあがっていますが、世間で保障や貯蓄を考える場合、郵便局の簡保や学資保険、全労災や農協や生協の共済も含めて総合的に選ばれていると思います。生保業界以外の保障商品についてはどのようにお考えですか?

商品とは違いますが、簡保も、かなりいいかげんな話法を使っていて、もっと問題点が多いのでは? と、思います。


ごめんなさい、さとうさん。
思いっきり否定してしまいますので前もって謝っておきます。

 


 

FPとは?

ファイナンシャル・プランナーの略。簡単にいうと、ちゃんと理論づけて保険を設計しますよってな事。

2/3の人がこの資格をとっているといわれますが、国内生保のは『おかかえFP』といわれている。

国内生保が『おかかえFP』といわれる理由

この試験がめちゃくちゃ簡単にとれた。だって、前日に同じ問題&答えを配ったり、ひどい時には試験の時、答えを前の黒板にかいていって『みんな満点だと怪しまれるから、テキトーに間違えて下さいね』なんていう具合だから。100%試験さえ受ければ合格でした、ねぇ。(もちろん、会社によって違うと思うが、少なくとも自分の会社はそうだった)

で、最近注目されているAFPの資格。

1年くらい前まで、うちは自社で試験やってたんですね。

で、当然のごとく、自社での試験はなんでもあり。問題集を片手に役割分担してカンニング(写し合い)は当たり前。

『おい!○○~~~!!、ここの答え、なんだ! 教えろ!!!』(試験の最中の会話です)

な~んてこと、平気でやってました。もちろん、受験者100%合格。

こんな感じでとった資格を『うちは○万のFP職員を抱えています』なんて会社は平気で言ってますから、ねぇ。

『おかかえFP』となじられてもしょうがない状態でしたねぇ、実際。

*現在は自社での試験はやっていないのであしからず。

悪いのは会社? それとも・・・?

確かに根本的な問題は会社にあったりします。ただ、お客さんは本当に担当の人が会社にいる事を望んでいるでしょうか?

『ホントは保険やめたいけど、○○さんがまだいるからやめづらい』

こんな声、案外聞きます。

さらに、自分が勧めた商品は本当にお客さんにとってベストなんでしょうか?

『本当はここの定期の部分、県民共済にした方が安くなるよなぁ』

『この保険、解約した方が実はいいよなぁ』

会社の人間関係(同じ営業所のお客の保険の内容をみた時)により、自社商品についての指摘が出来ないなんて事、ありました。

本当に会社を辞めた時、お客さんは悲しむか?

『他にいいものがあったら教えてね』

『たくみ君に全部まかせるから、よりベストなもの教えて』

そう、会社を辞めたからといって人間関係は崩れないんです。辞める勇気もお客さんを愛するという点ではアリともいえます。

あと、自分の知識不足。
遺族年金の金額、国や市からの支援や制度、商品の仕組みetc…

会社のコンピューターに当てはめるだけの必要保障額算出にて『コンサルティング』といえるのでしょうか?

ある意味、一番恐いのがこういう人。

『自分は正当なことをしてるんだ。まっとうな仕事してるし』

な~んていって、自分の間違い等に気付かない人。思い込みってこともありますから、ねぇ。

『うちの会社は絶対安心です』

こういっていた東邦生命の職員、どう責任をとったんでしょう?

 

所詮、会社に有利になる様なデーターを並べるだけのコンピューター。これをもってベストな提示と思い込んでいる人たち。

会社に頼りっきりで自分で調べようとしない人達。会社に縛られて外を見ない人達。

会社が嫌ならやめればいい。
それがお客さんの為になるのであれば。

どうせ国内は職員リストラを敢行しようとしているのだから。現場の意見なんて、殆ど無視されるという会社システムなんだから。

結論

犯罪に例えましょうか。
殺人を計画した人Aと実行した人Bがいたとします。罪はどうでしょうか?

罪の大小に関わらず、どちらとも有罪ですね。

とある事件(奥さん・子供めった殺し事件)の旦那さんが言ってっていた事が印象に残っています。

『加害者を弁護する法律はあっても、被害者を弁護する法律がない』

全く持って、その通りだと思います。

会社が悪というのは当たり前です。ただ、『計画をたてる人』であり、それを実行するのは『本人』です。

全てを求めるのは無理にしても、『やってはいけない事はやらない』という当たり前の事が生保レディをはじめ、保険販売する人にいえる事かもしれません。

で、一般顧客の立場の方は、ある程度判断できるだけの知識を持つことが大事な世の中になってきてると思います。

思いっきりさとうさんの意見を否定する様ですが、やはり『さとうさんみたいな保険販売員の人は稀』というのが結論です。

だって、自分のまわりの環境を見てきたわけですから。。。


ふぅ。。。
ここまで読んでいただけた方、お疲れ様でした。(途中でゴミ箱入りになった人が今回は多いでしょうね)

かなり誤解を招くかもしれませんが、全ての国内生保の人を否定しているわけではありません。あくまでも『大多数』は、という事です。

さとうさんみたいな人も現実、いますので。こういう人が増えていけば、まだまだ国内生保も安泰でしょうが、実際少なくなっていますねぇ。(こういう人は独立していったりしちゃう)

今回は賛否両論かと思います。
御意見・感想を是非お聞かせ下さい。

では。

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