新)大きな声では言えない保険会社の裏事情 vol.03
読者からの投稿(損保代理店研修生)
私は、損保代理店研修生です。
国内大手生保代理社から、損保系生保を扱うために転職しました。たくみさんのメルマガはいつも楽しみにしています。
早速ですが、前回のメルマガに
●持ってくる保険の内容
ぶっちゃけた話、いつも以上にひどい内容(お客さんにとって)が多いです。各社主力商品=会社が儲かる商品=掛捨て重視の保険。
『最初に大きな金額もっていけばお客がそうか!と納得するかもしれんだろ!』
な~んて上司が生保レディたちを教育してるのが現状ですから。コンサルティング? 限り無くゼロに近いですね、この時期は。多くの人が自分の成績を考えて保険を持っていく。
外資とか代理店の人がみたらきっと鼻で笑う商品ですね
とありますが、おっしゃるとおり国内大手生保はそのようなカタチで募集しています。
それは、損保系代理店も同じなんです。ただ、国内生保は上司が社員です。損保系代理店は独立した個人事業主です。損保会社の社員はほとんど、生保知識が低く当然ながら会社の上司から(この上司は生保販売が全く理解されていないケースが多い。なぜなら、年齢的にも生保を勉強する意欲も無い。)ノルマが来ます。
損保系生保は国内生保のように販売社員は居ません。ですから、半社員的な研修生に生保販売を押し付けてきます。だって、代理店は個人事業主ですから、強制力はありません。実際には、代理店も真剣に勉強して収入の柱にしたい、顧客の為に勉強しょうとしている方もみえます。
…が、めまぐるしく変わる損保商品と規定の変更についていくのが、精一杯ではないでしょうか?
では、誰が販売戦力となりえるのか? 雇用契約のある研修生です。この、研修生と損保社員の間での会話がたくみさんの指摘されている部分になります。
従来の代理店で、生保は売らない方もみえます。自分は勉強をしていないので、大切な顧客に迷惑を掛けられない。生保商品は長期商品だから、怖くて売れない、などと言っています。
会社は、それでも無理に、「年間わずか、2件の契約で良いのだからノルマは厳しくありません」とか、言って登録させていました。損保会社は相互参入時に、まだ拡大路線を突っ走っていました。不況が長期化すると思っていなかったんでしょうね。(本当は現在は不況でもなく、これが当たり前なのかも知れませんが?)
結果、昨年ぐらいから各社一斉に代理店のリストラです。小規模損保代理店のリストラが急速に早まっています。6~7年前に相互参入形態で損保系生保が立ち上がりましたが、「2階に(損
保代理店=生保販売という)梯子を掛けて、代理店に登らせておいて、途中で掛けていた梯子をはずされた(損保代理店=生保代理店の廃業という)格好ですね」
また、損保会社自身のリストラです。合併・統廃合で生き残れるのは何社あるのか? です。別に、破綻したわけではないのですが、親会社の将来を考えると合併してしまったほうが良いとの判断です。損保系生保は不良債権が無く、逆ザヤもないので安心とされてきましたが、以下のような不安がつきまといます。
損保系生保会社の発足時に問題があった。本当の自由化を知らないで、安易に生保子会社を作った懸念がある。
「業界第1位のT社が作るそうだ。うちも作りましょうと!」
既存の代理店網を利用すれば生保は儲かる。
「損保代理店のアルバイト感覚で生保販売を進めた」
結果、損保知識も不満足な代理店が「儲かるよ!」で、乗り合った。知り合いの代理店(多くは建設会社や不動産屋・自動車修理工場・自動車販売業など)が生保も取り扱うようになったので、と義理で加入したケースが多い。(損保系はコンサルティングセールスをうたい文句にしているが、大手生保の女性職員よりも、知識が低い代理店と損保社員に堂々と生保契約を取らせました)
結果、その代理店は今「損保会社からリストラの対象にされています」。
代理店は、リストラされて行きますが契約だけは会社に残ります。代理店は「リストラされた、(腹イセに契約者に解約を勧める。)」
契約者は、「…それなら、と、解約してしまう」
新規契約件数の伸びの鈍化と「業界事情があって解約ラッシュが始まりそうで
す」
…とまあ、このような具合で、生保販売に専門性を持たせなかった損保系生保、専門性を持たせながら一家の主婦層をアルバイト的な感覚で採用してきた国内生保、両者とも脱落していきそうな気がしています。
私は、生命保険販売はアルバイト的な感覚で販売をすべきものでは無いと信じています。「儲かるから、売ってみたら?」というような、会話は慎むべきです。
確かに、これで生計を立てている者にとって一件契約が取れたことは大きいのですが、「私の人生観と契約者の人生観が一致して、真剣に契約者のご家族の将来を考えるということの作業、(時間はかかりますが)に対しての対価だと思っています。」
情報入手と契約形態・税の問題など色々な周辺知識を駆使し、あるいは保険種類・保険金額・保険期間・支払期間でも数種類のパターンを示して、「お客様と良く話し合って、選んでいただく」という、スタンスです。時間はかかります。
「営業所の中で数種類のパターン設計をパソコンから打ち出して、計上成績を計算してから(業界の方はこの意味がわかると思います)、「勧めるのはこれだね!」すると、上司は「一体いくらになるのか?」「ホーッ!大きい契約だね!」「しっかり、儲かるね!」…だって。
営業現場は、国内生保も、損保系も良く似ています。外資系は解かりませんが?
キャンペーン月・イベント(食事会・ディナーショー・観劇)など、実態は大して変わりません。これは、損保系生保子会社の営業立案・企画の多くは国内生保職員の転職組みがやっているのですから。
…と、まあこんな具合です。
もちろん、国内生保も損保系代理店もすべてがこうだとは言いませんが、多くのケースはこのような募集体系だと思います。その意味では、代理店もたくみさんに鼻で笑われそうな契約形態が多いということです。
ふぅ、実に長い文でしたねぇ。(実際はまだ話題が続いたが編集にて後半は割愛しました)
要するに『国内生保も国内損保も同じだよ』という事ですね。
以下、最近ふと感じた事です。
代理店登録(外資)について
以前、メルマガにてアリコの代理店、いいよぉ~っと書いたのを覚えているでしょうか? が、後から知ったことですが、ここの代理店は殆どが『損保代理店』の人みたいなんです。そう、いち個人が代理店になるのはかなり厳しいらしいんです。
何故か?
担当の人が言っていました。
『いや、損保の代理店の人はそれだけ顧客抱えているでしょ。その顧客たちに販売すればしばらくは契約に困らないから、ねぇ』
まぁ、現実こんなもんでしょうね。
最初に聞かれたことは『現在、どれだけの顧客を抱えてる?』でしたし。
んで、代理店の大多数がかなり年輩の方々ばかり。(こっちの地方では)
コンサルティング営業を望むのも無理、でしょう、ねぇ。。。
アリコの社長について
アリコの知り合いと話をしていた時の事です。
『たくみ君、アリコの社長ってどういう人か知ってる?』
『いえ』
『元東京生命の人、ちなみに役員(取締)は住友・日生なんだよ』
『!!!』
『だから、●×取締役と食事をする施策とかもあったりするんだよ。まぁ、所詮外資っていってもこういう人たちが上だから、アリコも先が見えた感じがするよ』
ちなみにこの人、来年の4月に会社から独立するそうです。。。
結論
生保はお金になります。
恐らく自分もやれば優に年収2000万は超えるでしょう。(日生の時の成績を取れれば)
損保の代理店の方も同じでしょう。
抱えている顧客を回ればあっという間に契約をたくさん抱えることになることでしょう。
が、あえて言いたいです。
ろくなコンサルティングもせず、ろくな知識もないままで生保を販売しないで下さい。そんなに保険って安い買い物ですか? 優秀代理店(職員)として表彰されることは名誉な事ですか?
『最近、保険ってよく分かんない』
それはそうでしょう。
販売している方も理解していないケースもあるのですから。。。
が~っと書いてみました。
なんか悲しい現実ですねぇ。
やはりお金の魔力が日本では強いのでしょうか、ねぇ。。。
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