第2話:余ったパンツの保管場所
──5月某日(日曜日)
「おはよう。昨日結局どうだった?」
「いやぁ、大変でしたよ。予想外の事があり過ぎて。まさか3回目の人がドタキャンするとか思いませんでしたし、結局来たの半分くらいでした」
「ホント、やり取り軽く見てたけど、キツそうだったね。前回はアポ率100%だったのに、なんでだろ?」
「よく分かりません。パンツも25枚買ったのに20枚残ってます。これ、重いんですよ、ほら」
「うぅ、こんなに在庫残ってるなんて──って、冷静に考えたらそれでも10万は越えたんだよね?」
「はい、11万ちょっとまでいきましたけど──こーんなにパンツ余ってます」
「まぁまぁまぁ、いずれ売れる在庫だから、ま、いーじゃん」
「まぁそーなんですけど、こんなパンツ親や彼氏に見られたらなんて言われるか……」
「別に何とかなるんじゃない? ちょっと苦学生だから安いパンツ買い溜めしたのーって言ったら通じるんじゃない?」
「……20枚もふつー買い溜めしませんって。 ──あ、そうだ! 普段このパンツ履いていれば私のパンツが汚れずに済むじゃん! これって一石二鳥ですよね?」
「ま、まぁ……そうだね」
「ですよね♪ よーし、これで希望が湧いてきました。よくよく見るとこのパンツ可愛いじゃないですか~」
「えっと……当然、商品として未洗濯なんだよね」
「はい、当然です」
「……それこそ未洗濯のパンツが20枚もどこかにあるの見られたら──変人に思われるんじゃない?」
「──! ま、まぁ見つからない場所に保管しますよ」
「……俺がみのりちゃんの親だったら心配するだろうな。何十枚の汚パンツ、袋に保管する娘……頭が狂ったんじゃないかって」
「──! チョっ、だったら持っていって代わりに保管しててくださいよ!」
「……こんなん持ち帰ったら間違いなく家庭崩壊するって!」
「wwwwww」
「wwwwww」
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