国民健康保険料未納で保険証が手元にない人達へ
前書き
「うぅ、下腹部が吐き気がするくらい痛い……けど、健康保険ないし、気合で我慢しよ」
サラリーマンや公務員の方達にとっては「何言ってるんだ、コイツ……そんな人、世の中にいる筈ないじゃないか」とすら思われるかもですが、社員ではない人達(非正規労働の人達とか自営の人達とか)も世の中には普通に存在し、冗談抜きに「毎月の健康保険料を滞納した結果、健康保険証が手元にない」という人だっているんです。今回は冒頭の様に「保険料滞納して保険証が手元にないが為に病院に行くに行けない」という人向けに色々と。
仮に当てはまる人にとっては「おぉ……! こういう情報が欲しかったんだよ!」と異様に参考になるでしょう。
正直、例の如く保険と全く関係ないネタなのでどうしようかと迷ったのですが、まぁうちのHPはちょくちょく全く関係ないネタ書いている&参考になるならこれもアリかと判断、記します。
健康保険証の更新で保険証を送って来なくなる滞納月数
基本10月1日に新しい保険証に切り替わり、以後1年は使える国民健康保険ですが、自身の経験から2-3ヶ月程度滞納したからといって保険証が送られてこない事はないです。ここら基準は自治体次第だと思いますが、目安として半年以上滞納がある際は健康保険証の代わりに「保険証手渡しするから、一度来て事情を話せ」みたいなハガキが届きます。
通常そのハガキが来たら出向くのが当たり前なのですが、本当に金銭的に苦しい時は「行ったとして未納分払えってどうせ言われるだけだし……逆立ちしたって1円も余裕ないわ!」という思考回路になり、スルーしちゃいがちです。(この思考回路、分かる人はどれくらいいるだろう?)
以下、「呼び出しをスルーしちゃって保険証が手元になくなった」場合の話を。
意外に差し押さえはないが、呼び出し封書等はそこそこ来る
国保は滞納すると銀行のお金とか即差し押さえられる、それらしい事を書いているHP等たくさんありますが、ぶっちゃけリアルではないですね。赤色の封筒に入ったものとか最終通告等届いたとしても、実際に差し押さえの手続きに入るケースはレアです。
ま、考えてみれば当然の話ですが、健康保険料を払えない人の口座を差し押さえたところでたかが知れている、他の資産もたかが知れているので手続きするだけ無駄、という事なんでしょうね。
「あれ? 意外に健康保険なくてもどうにかなるじゃん」
普段健康な人にとってはこういう風にきっと思ってしまうでしょう。しょっちゅう来る請求書はどうせ1ヶ月分程度払ったところで保険証が送られる事はないので中身を見る事なくゴミ箱行き、呼び出しやら各種手紙・ハガキもスルー……いつしか「健康保険? そんなもの、世の中あったっけ? 別に病院に行く事もないし、不要でしょ」となるでしょう。
ちなみに自分は過去最高2年程滞納無保険状態を経験、相談に来た人達に至っては最高6年滞納したというツワモノもいました。
病院にいけなくて初めて分かる現代医療のありがたさ
が……当たり前の話ですが仮に病院に行ったとして自己負担10割という事よりまず行かないでしょうから、ちょっと体調が悪い時等は中々にキッツイです。
無保険状態時、自分が死を覚悟したのは、尿路結石(ちょいと石が大きかったっぽい)の時ですかね。市販薬のロキソニンを2錠飲んでも全く痛みはひかず、ぎっくり腰と重い便秘がミックスされた様なヤバイ腹痛(腰痛も?)が半日ほど……仮にこれが虫垂炎だったとしたらモロアウトだったな、と後日想像して青ざめたものでした。(その後、健康保険が復活した後に虫垂破裂→腹膜炎で緊急手術というヘビーな経験もありますが、今回は話が逸れるので略)
その他、抗生物質を伴う治療が必要な症状等、病院に行けば余裕で治る軽症すら最悪命を落とす事になりかねないという……昭和初期かよ!という事で死にかねないです。(インフルエンザも基本自力で治せるものですが、稀に重症化して肺炎になるとキッツイ)
また、毎年の健康診断も当然受けられないのも地味にキツイです。病気の早期発見も期待できる筈もなく、早期治療をすれば大事に至らなかったのに放置しておいたが為に手の施しようがなくなる……な~んて事も普通にあり得る話ですからね。
「健康保険がない&病院に行かないと確実に寿命が短くなる」
これは紛れもない事実でしょう。
「いや、俺(私)は長生きしたくないし。早く死ぬならそれでいいや!」
な~んて言う人もいるかもですが、楽に死ねないかもしれないですぜ。例えば上記にあげた盲腸→放置して虫垂が破裂→腹膜炎という最悪パターンだって。これ、シャレにならない程キッツイでっせ~。(下手すると痛みで死ぬレベルじゃないかと。ま、普通の人は盲腸でも耐えがたいレベルかと)
虫歯も放置しておいて神経まで浸食するとこれまたヤバイ痛みですし。(これも酷いと痛みで死ぬレベルかと)
なお、建築現場等で日雇いをやっている人だと「健康診断の結果を提出せい!」と毎年言われがち……健康診断を受けていない(受けれない)が為に日雇いすら無理になってしまった、なんてケースすらチラホラ聞いていたり。
以上の事より、少なくとも健康保険だけはどうにかしておいた方がいい、というのが自分の結論です。(って、誰でもそう思うでしょうがね笑)
取りあえず役所へGO!~想像以上に融通が利く~
「いやいや……健康保険があった方がいいのは分かってるけど、滞納額がシャレにならん額になってるんだよね……」
と仰る方、騙されたと思って役所に行ってみて下さい。取りあえず収入が入る銀行の通帳かその写しを持って「どうにもならん。どうしたらいい?」と切実な表情と共に話すと、意外に相談に応じてくれます。
通帳で収入状況が分かればチャチャっと計算、過去の保険料の減免手続きまでしてくれます。(最悪口頭でもどうにかなる様子。過去5年分の減免までして貰った、というケースも)
ちなみに毎月の返済額について〇万とかふざけた事を言うケースもありますが、「そんなん、払える筈ないだろが!」と突っぱねると、いくらなら払えるか? と聞いて来るので本当に自身が払える額だけ伝えましょう。ぶっちゃけ、2000円でも通ります。(それ以下は例を知らないですが、多分いけるでしょう)
そうすると、来月また来てくれ、という言葉と共に1ヶ月期限の健康保険証をゲットできます。(滞納分が完済しない限り、毎月更新になって毎度役所にいってその都度健康保険の更新を行う必要がある)
時間にしてせいぜい30分程度(実際話す時間はもっと短い)、終わった後、あまりにもあっけなく解決して「何でもっと早く行かなかったんだ」ときっと思う事でしょう。
あ、ちなみに「半年以内の返済」等と言われるケースもありますが、「無理なものは無理じゃ!」と突っぱねればそれで通ります。
ただ、実は預貯金でドカンと銭持っていたり、実は収入もたんまりあるというケースの場合、調査され本当に差し押さえ~なんて事もあるのでその点はご注意を。
まとめ?
はい、一体何なんだ? というような内容っすね笑
えぇ、過去実体験した事&過去の相談案件を元に書いてみました。 極貧時代あったんですよ、、自分にも。
取りあえず「健康保険は滞納がいくらあってもどうにかなるから、勇気を出して役所へGO!」です。 いつ体調不良になるか分からんですし、ね。(え? という症状で無治療だと死ぬケースってそれなりにありますから)
一人の方でも「おぉ、役にたったよ!」といっていただければ幸いです。
補足?
精巣上体炎での治療が想定より長引いて実質病院に缶詰め状態でこんな記事を一気に。
本当は国内個人年金の控除VS海外生保、という記事を書いている途中でしたが、病院のお世話になって改めて「病院って偉大だよな……」と痛感したので。(で、過去の自分の様に「保険料滞納して健康保険がないが為、病院に行くに行けない」という人、きっといるだろうな……と頭をよぎったので)
日本というのは意外に制度が充実していい国だったりします。が、その制度が国民にちゃんと伝わっているか?というと……かなり怪しいです。最近だとコロナ関連の給付金とか、どれだけの対象者が「知らない」「知っていてもどうせこうでしょ」という感じで受け取っていなかった(請求しなかったか、と。
毎月払って当然の健康保険、極度の金欠により滞納しまくって健康保険証がなくなってしまった、どうせ滞納分を請求されるだけだからそのまま放置、このケースに至っても解決法に関しての告知はされていません。(ま、減免するよ~、どうにかするよ~と謳っては保険料回収率に響く可能性も否定できないのでできないのも理解できるが)
でもって、ここらの情報を発信しているところって実は皆無だよな、と。(ま、商売という視点からみると、ここらの層は多くないし銭にならないといえるのでしょうがないのかもしれないが)
なら、自分がやるしかないな、と。
正直、これがFPの仕事かどうかは不明です。ただ、困っている人を自身の知識や経験で助けられるなら、感謝して貰えるならそれは立派な仕事じゃん、という信念の元、自分はFPやっていますからね。
今後もこんな「決して多人数ではないものの、究極に困っている人」をターゲットに記事を書いていく予定です。
こんな自分ですが、今後ともよろしくお願いいたします。
……とか言いつつ、次回書くのは「超富裕層ネタ」かもしれないですがね笑
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