第3話:しゃぶしゃぶのバイト
「そういえば私、カモフラージュの為にまたバイト始めたんです。時給1,400円です♪」
「へぇ~、どんなバイト?」
「飲食、しゃぶしゃぶ屋さんです。1ヶ月5万くらいですけどね♬」
「へぇ~、凄いじゃん。──それって……ノーパン?」
「──え?!」
「ノーパンしゃぶしゃぶのお店?」
「──! ち、違います、普通のお店ですって」
「……どうしたの? なんか普通の大学生みたいじゃん」
「え? 知りませんでした? 私、普通の大学生ですよ♪」
「……普通の大学生は2日で30万も稼ごうとしないって」
「え? みんな似たようなも──」
「絶対違うって! 普通の大学生は5万のバイト料でやりくりするものなの!」
「……5万なんて1回飲みいったら帰りのタクシー代含めたらなくなっちゃいますよ?」
「普通の大学生はタクシーなんて使わないし、安い居酒屋で飲み放題で5,000円以内に抑えるって」
「……私がバイトしてるしゃぶしゃぶのお店でも飲んだら数万円しますよ?」
「……微妙に高級しゃぶしゃぶ店でバイトしてるし……」
「うぅぅ、まだ今日2万しか稼いでないんです。どうしてでしょう……」
「……仕事始めて1時間も経たってないじゃん、意外に順調じゃん」
「あれ? よくよく考えたらそーですね。ふぅ、今日も10万超したいでーす^^」
──少し、いや、かなーり金銭感覚がズレているみのりお嬢様でした。
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