第17話:咀嚼プレイ
「──ん? なんだこれ? ヨーグルトやおにぎり、サンドイッチを咀嚼したのを譲って下さい……?」
「あ、いいですよー。やりまーす♪」
「ちょっと意味わかんないんだけど、咀嚼って何するの?」
「簡単です♪ 食べ物を口に含んで~、よ~く噛み噛みして~、グチャグチャになったらペッ! って出す事です」
「……これもやったことあるの?」
「はい、たまーにそういう趣味の方いますから。さて、丁度ジュンさんに持ってきた昼食が、そのまま指定された食べ物で目の前にありますから──早速やりましょうかね♪」
「──え?! い、今ここでやるの? もしかして」
「当たり前じゃないですか~。他にどこでやるんですか?」
「……かなり気持ち悪くない? その……グチャグチャになった食べ物を出したのって」
「あぁ、かなりグロいかもです。私、咀嚼した日はその食べ物、食べられません、気持ち悪くて」
「俺も気持ち悪いよ! うぅ、今日は昼抜きか……」
「いつもは咀嚼見学で1万貰ってますよ? タダで見れてラッキーじゃないですか~」
「……俺はお金貰っても見学したくないよ……」
「後は……ペッ! てしたの食べてもいいですよ♪ みんな凄いご馳走食べるみたいに美味しそうに食べてます♬」
「……ディープ過ぎて全く訳分からん……」
「って、駅の改札で手渡しか~。もしいなかったら……それに咀嚼したものをビニール袋に入れて持っていく姿、ちょっとシュール過ぎますね──パンツや足物と違って在庫にならないので、やっぱ断っておいて下さい」
「(──ホッ)」
「あ、今ちょっと残念って顔しましたね。しょうがないなー、特別に見せてあげ──」
「結構です!!」
──世の中、変わった性癖持つ人、いるんだなーと……
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