たくみの営業暴露日記

たくみの営業暴露日記 grand finale ~美子~

美子たくみの営業暴露日記
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grand finale ~美子~

──9月某日、寝室にて(ユキとの再会、2ヶ月後)

「お兄ちゃん、最近機嫌がいいね」

「ん? そう? 別に普通だと思うけど」

「……浮気してるんじゃないの~?」

「し、してないって! 俺がそういう事出来ないって知ってるでしょ?」

「けど、私には手、出したじゃん」

「そ、それは……」

「お兄ちゃん、責められたらすぐスイッチ入っちゃうじゃん。……心配だな~」

「……俺をそんな身体にしたの、美子じゃん……」

「え~、そうだっけ~? 忘れちゃったな~、そんな昔の事」

「うぅ……こんな性癖植え付けられて……俺、もう普通の女性とH出来る自信ないよ……」

「私がいるからその必要ないじゃん」

「ま、そうだけどね……」

「そういえば、来月10日で結婚5周年だね」

「もうそんなになるんだ……よく生きてたなぁ、俺……」

「ホント、感謝してよね~。私はお兄ちゃんの命の恩人なんだから」

「……その通りでその事に関して全く頭が上がらないんだけど……うぅ、当時の事を思い返すと……何であんな事に……」

「6年前、お兄ちゃん帰って来た時、ヤバかったもんね。天使見たとかいってたしw」

「……気付いたら何故か寝室で美子と……訳分からんかったよ」

「あれが始まりだったね♡」

「えっと……あの時って美子、もう離婚してたっけ?」

「ん? まぁ、いいじゃん。済んだ事は」

「うぅ……未だに俺が知らない真実があるのか……」

「しょうがないじゃん。あの時のお兄ちゃん、放っておけなかったから。それに……ずっとそういう関係になりたかったし……」

「──は?」

「お姉ちゃん、羨ましいな~って……ず~っと思ってたんだよ。……そういえば何回か、お姉ちゃんに頼んで一緒に寝た事あったなぁ……」

「──は?」

「お兄ちゃん、私をお姉ちゃんだと勘違いして、思いっきり抱きしめてきて……私の初めての相手、実は──」

「いや! それ以上は言わないで! うぅ……俺、無意識のうちにそんな事──」

「あ、お兄ちゃんからじゃないよ? 私から──」

「もうそれ以上言わないで! まさかと思うけど、幸子ちゃんは──」

「あ、幸子も2回程あると──」

「もう言わないで! ……うぅ、色んな意味で落ち込むよ……」

「3姉妹制覇した人なんて、世の中数える程し──」

「お願いだから、もうそれ以上は……うぅ、それだけ聞いたら俺、人間失格じゃん……」

「wwwwww」

「えっと……ついでに聞いときたいんだけど、な~んか美子のやり口って美幸にそっくりなんだけど……それって偶然? それとも──」

「こんな狭い家だもん、丸聞こえだよ~。知らなかった?」

「うぅぅ……やっぱり聞かれてたんだ、当時……」

「それだけじゃなく、伊織さんが残してくれた虎の巻もあったから♪」

「──は? な、何それ?」

「え~っと……あったあった、これこれ。──はい、こんなの」

「……たくみちゃん対策マニュアル? な、何これ?」

「ん? お兄ちゃんの対処法と攻略法だよ? 伊織さんが送ってくれたの♪」

「い、意味不明なんだけど……まず、攻略法って何書いてあるのよ……」

「ん? お兄ちゃんの弱いツボとか洗脳する方法とか……性癖とか♪」

「……ま、いいや。で、何でこんなもの、美子が持ってるのよ……そもそも、伊織さんって俺とあすかの橋渡しっていうつもりだったんじゃ──」

「あ、それが第一優先だったのは確かだよ。ただ、上手くいかなかった場合には私に~って事で……ね♡」

「……そこまで考えてたんだ、伊織さん……改めて凄いなぁ……」

「そりゃ、世界一のお姉ちゃんのお姉さんだから♪」

「……ん? たくみちゃん略奪法? 何これは?」

「あ! こ、これは見ちゃダメ!」

「え、え~っと……チラっと見えたんだけど……あすかと俺が一緒になってもどうにかなる、みたいな事が書いてあった様な……どういう事?」

「そ、それは……」

「ん? 何だこれ……何々、私がいなくなったらたくみちゃんは美子ちゃんに託す、頑張れ……? ど、どういう事?」

「……わ、私……お兄ちゃんの事、昔からずっと好きだったから///」

「……は?」

「じゃなきゃ、一緒に寝てヤる訳ないでしょ!/// もう! お兄ちゃんのバカ!」

「……し、知らなかった……」

「ホテル行った時だって──あ! な、何でもない……」

「──は? も、もしかしてあの時……も?」

「……えへへ♡」

「ま、もう今更何聞いても驚かないけどね……」

「ついでに凄い事、教えてあげよっか。……きっと驚くよ~」

「……何?」

「私……実はお兄ちゃんが初婚だったりして」

「──?! い、いや……結婚式してたじゃん……ま、まさか……」

「だから、帰って来た時、私がいたんでしょ♡」

「うぅぅ……何て言ったらいいのか……俺が戻って来なかったら──」

「あ、それはないよ。絶対こうなるって分かってたから♪」

「……なんで?」

「だってお兄ちゃんは……私の運命の人だから♡」

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