必要保障額のからくり
必要保障額診断(シミュレーション)のからくり
「あなたの必要保障額は5000万です!」
な~んていわれた事ないですか?
でもって、コンピュータにて計算した、とあれやこれや根拠出されて「そうなのか~」と感じてしまう人もいるでしょう。
さて、その必要保障額は本当に正しいのでしょうか?
ちょうど明治生命のHPに必要保障シミュレーションがあったので思わず弄ってみました。
https://www.meijiyasuda.co.jp/ssnorapl/simulation/MYEFKokyaSimulationMypgDonyu.aspx
明治生命のHPより取りあえずスタート。
自分が使用した数字は以下の通り。
自分:昭和53年9月1日
相手:昭和53年9月1日
子供:平成23年9月1日
で、以後子供の予定なし、サラリーマンで年収600万で月30万の生活費で嫁は専業主婦だよ、という前提で。
で、出てきた数字が、、4662万。
まぁ立派な数字が出てきましたね(笑)
遺族年金とかそこら間違っているかな?と思い見て見るも、これは正解。 が、現実的ではない数字なのは確か。
一体何が間違っているのか?
以下、現実的な数字に少しずつ近づけます。
万が一条件~主婦の今後~
取りあえず専業主婦のところを月10万にしてみたらごそっと保障が落ちるかな?と思い、入力情報を変更をクリックで数字を入れなおしたら2436万とごそっと数字が落ちました。
細かく根拠部分より
半分程度に減ってはいるものの、まだ高いなぁと何でだろう?と算出根拠をクリック。気になった点をピック。 ・葬式代:189万
これ、実際にそこらの葬儀屋にいって話を聞けば一目瞭然ですが、200万近くの葬儀っていったらかなり立派なものになります。それすら香典等を考慮すると30万は減るでしょうし。。(200万=100人くらい葬儀に来るよね、というレベル)多めに見てもマイナス100万は可でしょう。
・緊急予備資金:360万
えっと、必要保障算出でこれ不要では??全部省けるかと。
学費:913万
逆算。
まず大学
文部科学省令による標準額では、国立大学で入学料28万2,000円、授業料が53万5,800円とされており、公立大学では、入学料39万3,426円、授業料53万7,809円という数字が出ています。
4年間で242万5,200円から254万4,662円、ま、250万としましょう。
次、高校。
公立校という前提より授業料ゼロ。また、下記HPより
https://01intern.com/magazine/archives/15809
高校1年生 516,662円
高校2年生 471,549円
高校3年生 363,125円
=1,351,336円
これは授業料が加味されているので、これを差っ引いたらざっくり100万。
同じ様に小学・中学をそれぞれ100万としたら、、550万というのが現実的な数字でしょう。
そもそも「ひとり親の為のデータではなく両親健在の子のデータをそのまま使うのがおかしい」のが現実でしょう。調べたら分かりますが、高校までの教育費の中(修学旅行費とか)で免除されたり定期代だって安くなりますしね。(データより380万引く) 上記を全て足すと、860万。
2436万から860万を差っ引くと、1576万。
まだまだ思う所もありますが、だいぶ現実的になりましたかね。
まとめ
まぁ、こうやって記事に書いてみると単純なからくりだったのですが、「入力情報をを変更する」という所に気づくのに30分程度要しました。(まぁ、、他のチェックをしていた事もありますが)
まぁ、、自分自身器用な方ではないが為、からくりに気づくのに時間がかかってしまっただけかもしれませんが、一応これでもFPです。でもって、はじめから「疑ってかかっていた」という前提付きです。
果たして一般の人はからくりに気づけるか??
正直な意見として、「難しいのでは??」と思いました。
かな~~~り昔に書いた記憶ありますが、再度。
一番難しいのが、「正解の中にちょっとしたからくりがある事」です。そのデータ元がなんとなく由緒正しきもののようですとさらに。
得てして、世の中は「さまざまな利権によって、都合のいい数字になるようからくりがなされている」ものです。
はい、生保販売する所のシミュレーションで「あなたの必要保障額は50万です」なんてのがデフォルトで出てきたら、、商売にならないですからね(笑)
あくまでも上記のからくりは一例に過ぎません。
きっと、同じような「からくり」が国内生保のみならず、外資系生保にも普通にあるでしょう。
その時は、、ちょっと斜めの視線で疑ってみてみましょう。 何か「からくり」はないのか、と。
少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
あとがき
まぁ、別にupするまでもない内容だったかもしれませんが、他事で日本生命の事を調べようとHPを覗いたら必要額診断なんてものがあったので思わず遊んでみました。
でもって、ちょこっと(そこそこ?)弄れば、そこそこまともな数字が出るが為、敢えてHPにupしてみました。
一応日本生命の名誉の為いっておくと、何とかいってHP上で「ある程度修正すればまともな数字に近づける」シミュレーションをおいているだけ立派だと思います。だって、からくりに気づいたら誰だって同じ回答を導き出せ、下手すると「俺実は保険いらないんじゃね?」となって解約に走る人もいるかもしれないですし。
ただ、、上記にも触れたように「正直、疑ってかからず、かつそこまで知識がなければ気づけない人が殆ど」ではないかな、と。(だからこそ、誰でも使える形でHPにupしているのであろう)
って、暫くしたらこのシミュレーションが削除されていたら笑ってしまいますけどね(笑)
(さすがにそこまでの影響力はないか、このHPに)
2019/12/18追記
HPの全面改装で記事を漁っていて元のリンク辿ったら、、日本生命のHPからきれいさっぱりシミュレーションがなくなっていました。
まさかと思いますが、このHPを見てホントに消した?
だとしたら、ホント何といっていいのやら。。。このHPにそこまでの影響力はないですって笑
数年後にチェックした時、明治生命すらもシミュレーション消していたら更に笑いますけどね。…日本生命同様に消しそうだなぁ、、、なんだこの業界??
コメント