第21話:お客さん遊び
あげ足取り
──あまりにも多くの問い合わせがあった時の様子
「なになに、いつもの子は4,000円で取引してます、だって? ──だったら、いつもの子で買って下さい、と」
「wwwwww」
「なになに、約束してる子とどっちにしようか迷ってる、だって? ──比べられるのは好きじゃありません、約束してる子で買って下さい、と」
「wwwwww」
「なになに、約束してた子がキャンセルになった、だって? ──私は誰かの代理になるのは嫌です。他お探し下さいっと」
「wwwwww」
「なになに、3日間履いたままで、トイレいった後、拭かないで下さい? ──そんな不衛生な事できません、皮膚病になったらどう責任とるおつもりですか? っと」
「wwwwww」
「なになに、怖い人がいたりしませんか、だと? ──今まで何回やり取りしたと思っているんですか、信用して頂けなくショックです、この話はなかった事にして下さい、と。 ……ま、怖くはないけどやり取りは全て俺がしてたけどねー」
「wwwwww みのりちゃん、強気過ぎ~~」
「いやぁ、天下のみのり様だよ? これくらい言う権利あるよー。 お前らが選ぶんじゃねぇ、私が客を選ぶんじゃー、ってね」
「えー、私そんな性格設定なんですか?w」
「そうだよ。 というか、設定じゃなくそのままじゃんw」
「わ、私はもう少し優しいですよ~」
「あ、こんな依頼来てるよ。 アダムタッチの練習させて下さい、3,000円で、だって。どーする?」
「……死ねってレスしておいて下さい!」
「wwwwww」
「wwwwww」
──たまにアポ取りより、あげ足取りして楽しんでいるのでした。
アドレスが彼女の名前だったら?
「──ぅわ、忘れてた! 紺ソなんて今日持ってきてないよね?」
「はい、ストッキングしかありません」
「しょうがない、こっちのミスだから3,000円に値下げしてもいい?」
「まぁ、ネカフェに来て下さるのでしたら。元値安いですし^ ^」
「了解──(中略) 1階の32番に来たって」
「はい、じゃ、ささっと行ってきまーす」
──3分後──
「ただいまー、無事行ってきましたー」
「お疲れ様。 って、あれ? 今の人からメールが。 ──まだいますか? もしいたら、足舐めさせて下さい、だって。 んー、5,000円くらいふっかけてみたら? 案外いけるかも」
「分かりましたー、行ってきまーす」
──10分後──
「ただいまー、7,000円貰ってきました~」
「ん? 何かとセットだった?」
「いえ、なんかベロベロ気持ち悪かったからふっかけてみました」
「……さすが小悪魔、やるねぇ。結局、割引じゃなく割高になっちゃったね、この人」
「いえ、何か気に入ったみたいですよ。また是非、今度! とか言ってましたし♪」
「って、このメアド(mayumilove@~~)、よく見たらまゆみラブになってるじゃん──彼女いるのかなぁ?」
「どう考えても彼女でしょうね。……彼女いるのに何やってるんでしょうね、この人」
「性癖は彼女に隠しているんだろうね。 実は彼氏、ストッキング買って足を夢中で舐めるのが趣味です、なんて知ったら彼女ショックだろうな、可哀相に……」
「wwwwww これが証拠です♪」
「ぅわ、まーた写メ撮ったの? ──相変わらず、人に見られたら自殺しかねないインパクトだね、この夢中で足を舐めている様は」
「まゆみちゃん、かわいそーw」
「──! またメールが……今度は紺ソ足で虐めて下さい、だとー? よし、まゆみって誰って聞いてやれ──」
「ちょ、ちょっとw やめてください。 せっかく常連になりそうなのに勿体無ないですよ~」
「けど、面白そうじゃん。 また他探せばいいじゃん」
「正直メチャクチャ面白そうですけどw、どうせなら数回来た後にしましょーよ♪」
──どう見ても彼女や奥さん、子供の名前をメアドにしてるだろ! という人はもれなく2人の話しネタになっているのでした。
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