第12話:彼氏バレ
「おはよう! ってあれ? 今日は浮かない顔してるねぇ。 二日酔い?」
「……最悪です。 昨日1人で暇トーでやってたんですけど、彼氏にバレちゃって──」
「wwwwww」
「笑い事じゃないですよ〜。 先日彼氏にスマホ見られて、暇トーとカカオのアプリ見られたっぽくて──」
「wwwwww で、どーやってバレたの?」
「カカオ、入れて電話帳登録すると、知り合いかも、で名前出るんですよ。で、なんでお前本名じゃないんだ? ってなって──」
「wwwwww」
「チョっ笑いすぎ! で、どうやら暇トークで募集してるの見つけたみたいで……」
「いや、それだったら誰かにイタズラされたって言えばいーじゃん」
「……それがですね──お客のフリして問い合わせしてきて、どうやら定型文送ったっぽいんですよ、彼氏に」
「wwwwwwwwww(大爆笑)」
「で、昨日電話かかってきて、どこにいる? って言われて……下手に嘘つかない方がいいかなーって、素直に答えたら、お前、援助交際してるのかー! って……」
「wwwwwwwwww(大爆笑)」
「あ~~~! どうしたらいいと思います?」
「ま~、メンドくさいからその彼氏切っちゃえ! 他いるでしょ?」
「え~~、一応彼氏の中では1番お気に入りなんですが……」
「そもそも、案外根気良く暇トークで張り付いてないと見つけられないでしょ? みのりちゃんの書込み。5分で消すって言ってたじゃん。暇トークの常連かよっぽど粘着な人だよ、恐らく」
「え~~、でも謝ったら許してくれそうですよ?」
「ま~、基本男というか恋愛はバカになってナンボだから、如何にメチャクチャな言い訳でも信じてーって言えば一度は通るよ。けど、恐らくこれからストーカーのように縛る彼氏が見えるような……」
「まー、仮に振られたらそれはそれでしょうがないですけどねー。 風俗でも案外彼氏バレや親バレで辞める子多いですよ」
「どうやってバレるんだろ?」
「友達経由とか、ネット経由ですかね」
「……案外粘着質な人、世の中多いんだね……」
「あーー、暫く暇トークやめよっ!」
「ほぉ、裏稼業引退?」
「いーえ。みのりちゃん一本で行きます! 流石にこっちには彼氏達来ないだろうし」
「稼ぎ暫く減りそうだね」
「だから、これまで以上にお願いしますね♪ 土日もやりましょーよー♡」
「妻子持ちだから、俺は無理だって……」
「どうにかして下さいよー」
「……考えておくよ……」
「きゃー、ありがとうございます♡」
「……やるっていってないし……」
「今度は月末なんですけどー」
「……聞いてないし……」
──やってる事とは裏腹に、案外真面目な(?)恋愛しているみのりちゃんでした。ドサクサに紛れて土日も仕事をやらせようとも……
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