第13話:みのりちゃんvsりえちゃん
みのりちゃんvsりえちゃん(1)
「お疲れさま。次、23番の部屋、りえちゃんで入ってるから行ってやって」
「ごめんなさい、スルーします。断りメールいれておいて下さい」
「??? 何かあった? 知り合い???」
「いえ、この方、2時間くらい前にみのりちゃんで入った方なんです」
「!!!!」
「でも、この方、1日で数万円遣う気だった訳ですから将来的に使えるかもしれません」
「……性欲の塊だね」
「この人、早いから私は大歓迎です^^」
「wwwwww」
「wwwwww」
みのりちゃんvsりえちゃん(2)
「よし、アポ取れた! 今から一時間後来るって」
「……あれ? 今、私りえちゃんのメール見てるんですけど、今問い合わせ来ましたよ、この人」
「……どういうつもりなんだ?」
「きっと、品定めで一番良さげな子の所に行きたいんじゃないです?」
「って、りえちゃんとみのりちゃん、全くタイプ違うじゃん」
「若い子なら何でもいいんじゃないです?」
「試しに1,000円低い条件、りえちゃん提示してみてよ」
「分かりました。カタカタ……よいしょっと♪」
「──! みのりちゃんにメール来た。急に仕事入ったからキャンセルだって、ムカつくなぁ……」
「ホンッット、人間不信になりますよね、この仕事してると。死ねばいいのに!」
「で、どうする? りえちゃんで来るっぽいけど」
「ムカついたから、一杯オプションつけてお金ぶんどります。お触り一カ所3,000円とかで!」
「あーあ、火ついちゃった、この人かわいそうに……」
「当然の仕打ちです! りえちゃんだから丁度いいです。なんならATMでお金引き出させようかしら!」
──品定めをしようとしている人、実は皆、同一人物かもしれませんよ……もしそうだったら、痛い目みますよ……
みのりちゃんvsりえちゃん(3)
「あれ? この人前にりえちゃんで来てなかった?」
「──はい、おしっこ飲んでオナって喜んでた人です。また絶対来るっていってました」
「……みのりちゃんにオファー来てるね」
「──! りえちゃんの時より好条件提示してきてる──やさぐれりえちゃんにはこれだけしか価値なかったっていうの?」
「どうしてもギャルは値踏みされるっぽいね、同一人物なのに……」
「ホント、男の人って信じられない! 見境いがないというか何か、さ!」
「って、相手の男の人も、まさかみのりちゃんとりえちゃんが同一人物でかつ1日に10人以上相手してるなんて夢にも思わないだろうね」
「あ、そっかー。って、それは私だから許されるの! 他にいく余裕あるなら全て私の所に来ればいいのよ。どうせ私以上の子、他にいる筈ないんだから!」
「……凄い事、言うね」
「みーんな心の中ではそう思ってますって。一夫多妻制ならぬ、多夫一妻制でも出来ればいいのに。そしたら私は……ふふふ、億万長者だーーー!」
──一見いい子そうに見えても、実はこんな事考えているかもしれませんよ……この子みたいに。
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