保険会社によって差がある
ガン・心筋梗塞・脳卒中になったら保険金を支払うよ~という三大疾病保険。
が、心筋梗塞及び脳卒中において「60日の労働制限」という項目があるが為に人によっては支払われない、という指摘を20年くらい前からこのHPやメルマガでしてきました。
あれから随分月日が流れ、どうなったのかな? と思い、各社調査してみました。
60日の労働制限がなくなった保険会社
日本生命
急性心筋梗塞・脳卒中を発病した場合は、「所定の状態が60日以上継続」したと診断されたときだけでなく「治療のための手術」を受けたときも3大疾病 保険金を受取れます。
朝日生命
「治療のための入院を開始または手術を受けた時点」で支払い対象となります。(「労働制限を必要とする状態の継続」等の要件はありません)
※スマイル7PDF資料より。
https://www.asahi-life.co.jp/hokenshop/15_shop.pdf
第一生命
責任開始期以後に発病した疾病を原因として、保険期間中に所定の急性心筋梗塞を発病し、つぎのいずれかの状態に該当されたとき
- その急性心筋梗塞により初めて医師の診療を受けた日からその日を含めて60日以上、労働の制限を必要とする状態(注5)が継続したと医師によって診断されたとき
- その急性心筋梗塞の治療を直接の目的として手術(注6)を受けたとき
(注5)「労働の制限を必要とする状態」とは、軽い家事等の軽労働や事務等の座業はできるが、それ以上の活動では制限を必要とする状態をいいます。
(注6)
「手術」とは、次のいずれかに該当することを要します。
- 公的医療保険の手術料の算定対象となる手術
- 先進医療に該当する手術
なお、支払対象となる先進医療は、手術を受けた時点において所定の要件を満たすものに限るため、医療行為、症状、医療機関等によっては、保険金をお支払いできないことがあります。詳細は以下をご参照ください。
※普通の手術を受ければ出る? ただ、(ただし、お支払事由にかかる全ての事項を記載したものではなく、また、下記事由に該当してもお支払いできない場合などもございます。)の一文が怖い。
明治安田生命
急性心筋梗塞を発病※2し、その疾病により初めて医師の診療を受けた日からその日を含めて60日以上、労働の制限を必要とする状態※3が継続したと医師によって診断されたとき、またはその疾病の治療を直接の目的とした所定の手術※4を受けたとき
※3)「労働の制限を必要とする状態」とは、軽い家事等の軽労働や事務等の座業はできるが、それ以上の活動では制限を必要とする状態をいいます。
※4)急性心筋梗塞または脳卒中についての7大疾病保険金のお支払対象となる手術とは、開頭術、開胸術、ファイバースコープ手術または血管カテーテル手術をいいます。吸引、穿刺、洗浄などの処置および神経ブロックは除きます。
https://www.meijiyasuda.co.jp/corporation/product/demand/contract/pdf/content_06.pdf
住友生命
急性心筋梗塞により所定の状態が60日以上継続したとき、または治療を目的として手術(*)を受けたとき
SOMPOひまわり生命
被保険者が急性心筋梗塞を発病し、つぎのいずれかに該当したとき
- 初めて医師の診療を受けた日からその日を含めて60日以上労働の制限を必要とする状態が継続したと医師により診断されたとき
- 急性心筋梗塞の治療を直接の目的として所定の手術を受けたとき
※虚血性心疾患のうち、「急性心筋梗塞」が対象です(狭心症などは対象外です)。
https://www.himawari-life.co.jp/~/media/himawari/files/product/pamphlet/toku.pdf
楽天生命
約款より、急性心筋梗塞が原因での入院時とPDFの約款に書いてある。
メディケア生命
急性心筋梗塞の場合
- 急性心筋梗塞の治療を目的とする入院をされたとき
- 急性心筋梗塞の治療を目的とする公的医療保険制度対象手術を受けられたとき
コープ共済
急性心筋梗塞と診断され、その治療のため入院した場合、とあるのみ。
オリックス生命
責任開始時以後に約款所定の急性心筋梗塞を発病し、つぎのいずれかに該当したとき
- 60日以上、労働の制限を必要とする状態が継続したと医師によって診断されたとき
- 急性心筋梗塞の治療を直接の目的として、約款所定の手術を受けたとき
アフラック
ちょっと分かりにくいが、労働制限の一文は発見できなかった。所定の手術が必要。(約款より)
https://www.aflac.co.jp/yakkan/pdf/ever_78427900.pdf
チューリッヒ
Q)3大疾病保険料払込免除に、労働制限などの条件はありますか?
A)いいえ。労働制限はありません。悪性新生物(上皮内新生物は除きます。)と診断確定された場合、所定の急性心筋梗塞または所定の脳卒中で入院された場合に、以後の保険料の払込みを免除します。
メットライフ
心疾患一時金
責任開始時以後に心疾患により、所定の手術を受けられたとき*、または、継続20日以上の入院をされたとき、心疾患一時金をお受け取りいただけます。
※開頭術、開胸術、開腹術、ファイバースコープ手術または血管・バスケットカテーテル手術に該当する手術を受けられたとき。
ジブラルタ生命
責任開始期以後の疾病を原因として急性心筋梗塞を発病し、つぎのいずれかに該当したとき。
- その疾病により初めて医師の診療を受けた日から60日以上、労働の制限を必要とする状態※4が継続したと医師によって診断されたとき。
- その疾病の治療を直接の目的とする手術※5を受けたとき。
はなさく生命
手術か入院。(急性心筋梗塞なら一発でOK)、パンフのPDFより。
60日の労働制限(所定の状態)がある保険会社
東京海上日動あんしん生命
急性心筋梗塞、脳卒中の所定の疾病状態(※3)になったとき
※3 医師によって診断された次の状態をいいます。
- 急性心筋梗塞:初診日からその日を含めて60日以上、「労働制限が必要な状態」が継続したこと。
- 脳卒中:初診日からその日を含めて60日以上、「言語障害等の他覚的な神経学的後遺症」が継続したこと。
三井住友海上あいおい生命
特定疾病保障、ご契約のしおりより。
被保険者が責任開始期以後の病気を原因として急性心筋梗塞を発病し、初めて医師の診療を受けた日からその日を含めて60日以上、労働の制限を必要とする状態が継続したと医師によって診断されたとき。ただし、狭心症等は除きます。
https://www.msa-life.co.jp/yakkan/pdf/2020-0130.pdf
ソニー生命
責任開始日以後に強雨性心筋梗塞を発病し、医師の診療を受けた日から60日以上労働の制限を必要とする所定の状態が継続したと医師によって診断された時。
https://www.sonylife.co.jp/examine/lineup/list/pdf/OA20.pdf
大同生命
特約においては直接の治療を目的とした入院で支払いOK、ただ主契約においては60日以上の労働制限が必要とPDF資料に書いてある。
https://www.daido-life.co.jp/join/lineup/pdf/j_type.pdf
フコク生命
(1)「急性心筋梗塞治療給付金」の対象となる場合
被保険者が急性心筋梗塞を発病し、初めて医師の診療を受けた日からその日を含めて60日以上、労働の制限を必要とする状態(軽い家事などの軽労働や事務などの座業はできるが、それ以外の活動では制限を必要とする状態)が継続したと医師によって診断されたとき。
(2)「脳卒中治療給付金」の対象となる場合
被保険者が脳卒中を発病し、初めて医師の診療を受けた日からその日を含めて60日以上、言語障がい、運動失調、麻痺などの他覚的な神経学的後遺症が継続したと医師によって診断されたとき。
FWD富士生命
急性心筋梗塞を発病し、その疾病により初めて医師の診療を受けた日から起算して60日以上、労働の制限を必要とする状態が継続したと医師によって診断されたとき
https://www.fwdfujilife.co.jp/~/media/jp/pdf/brochure/W3335.pdf
太陽生命
急性心筋梗塞または脳卒中で所定の状態が60日以上継続したとき
※ワイド給付金としてなら入院のみで受け取れるが、主契約の1/10。要するに二段構え。
大樹生命
お支払いの対象となる「急性心筋梗塞」は被保険者が保険期間中に、責任開始時以後の疾病を原因として発病し、その疾病により初めて医師の診療を受けた日からその日を含めて60日以上、労働の制限を必要とする状態(軽い家事等の軽労働や事務等の座業はできるが、それ以上の活動では制限を必要とする状態)が継続したと医師によって診断されることが必要です。
※2016/4/2以降の契約では以下の一文が加えられている。
胸痛で受診し、検査の結果、「急性心筋梗塞」と診断され、その治療のための手術を受けた場合急性心筋梗塞の治療のための手術を受けていますので、障がい保険金をお支払いします。(60日の労働制限ないしは所定の手術を受けた場合と条件緩和)
エヌエヌ生命
急性心筋梗塞より初診日から60日以上、労働の制限を必要とする状態が継続したと診断されたとき
特に三大疾病がない保険会社
- ライフネット生命
- SBI生命
- プルデンシャル
- JA共済(三大疾病では日額倍というのがある程度)
- 県民共済(一時金が出るのはガン診断のみ)
- かんぽ生命
- アリアンツ生命(保全のみで新規契約とってない)
いまいち分からなかった保険会社・共済
- 全労済(うまく約款が出てこない、三大疾病タイプ)
- アクサ(三大疾病特約で所定の症状になったとだけで後は記載なし、要確認。三大疾病特約は面談のみ販売)
まとめ
意外にも国内生保に関してはほぼ条件緩和されていました。(2016年頃?)
逆に損保系生保やソニー、中堅生保等が「特に変わらず」という結果に。
この件に関しては「国内生保、よくぞ見直したやん!」と。(逆に、ソニーは何やってるねん、と・・・)
ちなみに、上記調査はHPで確認できる情報を元に行っていっただけに過ぎないので、「いや、ここは実はこんな感じで違うよ~」という点がございましたらご気軽にご指摘下さいませ。
恐らくは三大疾病での労働制限に関して一番最初にツッコミを入れたのは自分だった筈。色々雑誌等で取り上げられ、いつしか世論の声が大きくなり、この改正に繋がった……と考えると、ちょっと胸に来るものがありますね。
まぁ、このHPの功績とは流石に畏れ多くて言えないですが、少しくらいは業界に影響を与える事ができた……かな? と。
「声を上げていけば、業界をも動かす事が出来る(事もある)」
このHPにどれ程の事ができるか分からんですが、今後も「これはダメだろ!」という事に関しては声を大にして発信していく所存でございます、はい。
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